KDDIは2月12日、米国でSamsungが発表した折りたたみ型スマートフォン「Galaxy Z Flip」の日本投入を発表しました。2月18日から予約を開始し、2月下旬に発売します。発表時点で価格は明らかになっていませんが、予約開始までに公開するとしています。

  • Galaxy Z Flip

    縦の折りたたんでコンパクトになるスマートフォン「Galaxy Z Flip」は、KDDIが独占販売とのこと

米国のSamsung発表会には、KDDIの取締役 執行役員常務 パーソナル事業本部副事業本部長兼コンシューマ事業企画本部長の雨宮俊武氏が参加。雨宮氏にお話を聞いた内容や、Galaxy Z Flipの詳細をお届けします。さっそくGalaxy Z Flipの動画を見ていただきましょう。

【動画】Galaxy Z Flip。折りたたみの感覚は少し懐かしい気もします

Galaxy Z Flipは、その名の通り縦方向に折りたたむフリップ型のスマホです。折りたたみ型スマホは、同じくSamsungの「Galaxy Fold」などいくつか登場していますが、製品数は多くありません。今回、Galaxyの折りたたみ型スマホ第2弾として、Samsungが発表したのがGalaxy Z Flipです。日本では、Galaxy Foldに続いてKDDIが独占販売します。

  • Galaxy Z Flip
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    開くと普通のスマホですが、閉じて気軽に持ち歩けます。こちらの本体カラーはミラーブラック

  • Galaxy Z Flip
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    折りたたむとまるで二つ折り財布のよう

Galaxy Foldは本のような横開きのスタイルで、閉じればスマホ、開けばタブレットという使い方ができました。対して、Flipは通常のスマホを真ん中で縦折りにして、小さく持ち運ぶというもの。一昔前のフィーチャーフォン(ガラケー)では、このタイプの折りたたみ型端末が主流でした。Galaxy Z Flipが新しいのは、スマホとして全面ディスプレイにもかかわらず、中央から折りたためる点です。

  • Galaxy Z Flip Galaxy Fold

    Galaxy Fold(左)は横折り、Galaxy Z Flip(右)は縦折りです

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    中央部から折りたたみます

しかも、ディスプレイ表面はGalaxy Foldのフィルムに対して、Galaxy Z Flipはガラスパネルを採用。超薄型のガラスによって折りたたみ機構を側面支援しつつ、ガラスパネルなのでパンチホール型インカメラを搭載できました。最新のスマホと同様の、全画面を実現しています。

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    表面はガラスパネルでも折りたためます

  • Galaxy Z Flip

    画面中央には少しへこみがあり、触ってみると折り目が分かります。使っていて気になる場合もあるかもしれません

表面がガラスになったとはいえ、20万回という折りたたみ耐久試験をクリア。ヒンジ部もGalaxy Foldをベースとしてさらに改良され、ヒンジ内部にゴミを掻き出すブラシを内蔵したそうです。これによって、内部にもし異物が入り込んでも、ヒンジを傷つけずに排出できます。

ヒンジは、折りたたみの途中でも自由な位置で固定可能な「フリーストップ」構造を採用。好きな角度で折りたたみを止められるようになりました。この仕組みはカメラ機能でも便利に働きます(後述)。

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    ヒンジ部はGalaxy Foldと似た構造。内部的には進化しています

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    任意の角度で止められるようになったのは、新しいヒンジ構造のおかげ

Galaxy Z Flipを開いた状態では、見た目は全面ディスプレイの一般的なスマホ。画面サイズは6.7インチ、解像度はFHD+(2,340×1,080ピクセル)です。

本体サイズが高さ167×幅74×厚さ6.9~7.2mm、重さ約183gというのは、ほかのスマホと比べても違和感ありません。これを折りたたむと、高さ87×幅74×厚さ15.5~17.3mmというサイズになり、厚みは倍増しますが、縦方向は半減。折りたたんだ状態でも、時計や通知を表示する1.1インチの「カバーディスプレイ」を装備しています。

Galaxy Z Flipを取り扱うKDDIの狙い

使うときは大画面スマホ、持ち歩くときはコンパクト、というのがFlipの特徴です。Galaxy Z Flipの導入について、KDDIの雨宮氏には、「女性にも受け入れられる新しい感覚の端末を扱いたい」という思いがあったといいます。

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    KDDIの雨宮俊武常務

Samsungの折りたたみスマホ第1弾だったGalaxy Foldも、日本ではKDDIが独占販売しました。当初の予定数を販売したことで、想定以上の手応えを感じていたそうです。しかも、Galaxy Foldは、KDDIが販売してきた歴代のスマホを含むすべての携帯電話の中で、最もユーザー満足度が高かったとのこと。

ただ、Galaxy Foldは約24万円の高額モデル。本体サイズも大きかったことから、万人向けではありません。そして今回、コンパクトに折りたためるスマホとしてSamsungがGalaxy Z Flipを開発。特に女性にも持ち歩きしやすいサイズということで、KDDIは採用を決めました。もちろん、女性だけを想定しているわけではありませんが、メインの想定ユーザーは30代~40代で一定の所得水準の女性ということです。

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    サイズ的には少し大型のスマホ。こちらのカラーはミラーピンク

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    折りたためばコンパクトになるので、大画面スマホを使いたいけど普段の持ち歩きが大変……といった不満を持つ人に向いています

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    KDDI向けには、ヒンジ部のロゴがGalaxyになっています

KDDIは、5G時代に向けて「UNLIMITED WORLD」というコンセプトを掲げています。このコンセプトを体現する、先進性のある端末としてGalaxy Z Flipを位置づける雨宮氏。Galaxy Foldと同じく主力モデルではありませんが、こうした端末を取り扱っていることが「我々のやりたいこと、ミッションだと思っている」(雨宮氏)と強調。「ワクワクを提供していきたい」(雨宮氏)と意気込んでいます。

Galaxy Z Flipならではの使い方、便利なところ

フリップスタイルによって、新たな使い方を実現するのがこのGalaxy Z Flipです。全開の本体を机やテーブルに置いて上半分を折りたたむと、ちょうどクラムシェル型のノートPCみたいな感じになります。このスタイルだとGalaxy Z Flipが自立するため、カメラ機能で撮影するときに、三脚を使わなくても固定できるというわけ。置き場所さえあれば、集合写真や夜景の撮影、インカメラでのセルフィー撮影に便利です。

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    カメラを起動している場合、Galaxy Z Flipを開いた状態では、画面の半分以上をライブビューが占めています

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    折りたたみを検知すると、ライブビュー画面が上半分に移動。この状態では、Galaxy Z Flip本体を机などに置いて、三脚いらずで手軽に固定、撮影できます

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    横向きに置いて撮影することも

また、開いたスマホ状態から折りたたみを検知すると、画面のUIが変化。上半分と下半分で分割したUI(フレックスモード)になります。当初はカメラのような一部のUIしか対応していませんが、新たなUIの提案として面白い仕組みです。

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    設定画面には、フレックスモードを設定する項目が。今後、これを利用したアプリなどが増えれば、さらに使いやすくなりそうです

カメラは、背面が広角カメラと超広角カメラのデュアルカメラ。どちらも有効1,200万画素で、レンズのF値は広角がF1.8、超広角がF2.2です。インカメラは有効1,000万画素、レンズのF値はF2.4となっています。

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    カメラはメインがデュアル、インカメラはシングル

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    側面には、電源ボタン一体型の指紋センサーがあります

たたんでいても写真を撮れる

折りたたんだ状態で電源ボタンを2回押しするとカメラが起動し、そのまま撮影が行えます。ディスプレイが内側にあるので写りは確認できませんが、カバーディスプレイが小さいながらファインダーとして機能します。

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    Galaxy Z Flipを閉じた状態でも、電源ボタンの2回押しでカメラが起動。カバーディスプレイを見ながらセルフィー撮影できます

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    カバーディスプレイは、電源ボタンの1回押しで点灯して時計を表示

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    カバーディスプレイはタッチパネルなので、左右のスワイプで通知も表示

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    カバーディスプレイの通知は、OS標準の通知領域にある内容です。例えば、電話の着信時も相手の名前などが表示され、タッチ操作で電話を受けられます。折りたたんだ状態だとスピーカーホンでの通話になるようです

KDDIは、Galaxy Z Flipをお得に買える仕組みを用意

KDDIの雨宮氏は、2019年10月の電気通信事業法の改正を経た上で、「携帯電話のサービスを含めて、端末を完全に切り離して表現できるものではない」と指摘。ネットワークとサービスと端末によって、キャリアとしての世界観を作っていきたいと。その世界観を表現する端末の一つとして、Galaxy Z Flipを採用したと話します。

Galaxy Foldのときは販路を限定していましたが、Galaxy Z Flipはau取扱店全店まで拡大。さらに「お客さまがお得に買えるような仕組みを検討している」(雨宮氏)とのことで、どんなプランやキャンペーンが提供されるのか、楽しみです。