ユニークなイヤーピースに注目、試聴待ちで長蛇の列も

ポタ研 2020冬では、2つのイヤーピース製品が来場者の注目を集めていました。そのひとつが、LIZER LABブースで出展されていた「JIJU」です。

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    LIZER LABブースで出展されていた頭外定位イヤーピース「JIJU」

イヤホンで音楽を聴いているとき、楽器やボーカルなどの音が頭の中で鳴っている(頭内定位)ような違和感を覚えることは少なくありません。人の耳の部位である「耳珠(じじゅ)」から名付けられたJIJUは、耳奥に向かうにつれて先がすぼまる通常のイヤーピースと異なり、逆でラッパのように開いた傘の中に金属製のフェーズプラグを組み込んだ特殊な構造を採用。これによって音の聴こえ方を頭の外(前方)から鳴っているように変化させるとのこと。

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    従来のイヤーピースとJIJUの違い

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    JIJUのイヤホン装着側を上から見たところ

2019年11月からAmazon.co.jpで発売されている製品(税込4,280円〜)ですが、ポタ研では既存モデルに加えて改良品も出展。会場では部屋奥のブースから部屋の入口付近まで長い行列ができており、注目度の高さがうかがえました。

イヤホンはメーカーや製品によってステム(イヤーピースを装着する管状のパーツ)の太さや長さが異なるため、JIJUはすべてのイヤホンに装着できるわけではありません。ブースに訪れた来場者は手持ちのイヤホンに装着できるか、音の聞こえ方はどうなるかを真剣にチェックしていました。

もうひとつは、JVCケンウッドが出展していた開発中のイヤーピース。既存のJVCイヤホン向けイヤーピース「スパイラルドット」の新製品として開発しているそうで、従来製品と比べて柔らかい素材を使い、小さな形状にして装着感を向上させたことが特徴です。

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    JVCイヤホン向けイヤーピース「スパイラルドット」の新製品として開発されている試作品。耳穴に合わせて5つのサイズを用意

イヤーピース内壁にスパイラル状にドットを配列した、独自の「スパイラルドット」構造を採用。これによってイヤーピース内の反射音を拡散させ、直接音とのバランスを最適化することで音のにごりを抑え、クリアなサウンドを実現することをねらっています。

試作品はコンパクトな仕上がりで、ものによっては完全ワイヤレスイヤホンの付属イヤーピースと付け替えても充電ケースに収まりました。有線イヤホンだけでなく、完全ワイヤレスイヤホンでもイヤーピースを付け替えて音を楽しむ流れが今後できるかもしれません。

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    イヤーピース内壁に配列された、スパイラル状のドットが透明な素材から透けて見える

「機動戦士ガンダムNT」コラボプレーヤーを発見!

最後は手ごろな製品……ではなく、プレミアムな一品「A&futura SE100 PHENEX」です。アユートブースに出展されていたAstell&Kernのハイレゾプレーヤーで、劇場版アニメ『機動戦士ガンダムNT』とコラボしたデザインが特徴。2月7日発売で直販価格は税込199,980円、限定生産300台が販売中です。会場ではガンダムNTなどのハイレゾサントラを実際に聴けるようになっていました。

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    Astell&Kern「A&futura SE100 PHENEX」がアユートブースに展示されていた

本体には劇中に登場する「ユニコーンガンダム3号機フェネクス」をモチーフとしたゴールドカラーを採用。Astell&Kern製品で史上初となる、蓄光塗料を採用したリアパネルデザインも大きな特徴です。フェネクスのデストロイモード時のイラストをマーキングし、サイコフレーム部分には蓄光塗料を使用。背面に光に当てておくと、暗いところでサイコフレーム部分が光って浮かび上がります。ファンにとってはたまらない仕掛けではないでしょうか。

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    リアパネルにフェネクスのデストロイモード時のイラストをマーキング。蓄光塗料を採用し、暗闇でサイコフレーム部分が光って浮かび上がるギミックが用意されている

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