「LINE」アプリを使って、IoT家電を操作できる「Clova Bot」が登場しました。LINEのトーク画面でタッチ操作やテキスト入力することで、IoT家電を操作します。LINEでは、2020年2月1日~2月9日まで、東京の「スマートハウジング豊洲まちなみ公園」にて体験モデルルームを公開。期間中は誰でも、今回のClova Botや、スマートスピーカーを使ったIoT家電の操作を試せます。

  • LINE Clova Bot

    Clova Botの提供に合わせて、LINEアプリからIoT家電を操作する体験ブースがお目見え。場所は東京の「スマートハウジング豊洲まちなみ公園内」(センタースクウェア内)です。今回、実際に体験してきました

  • LINE Clova

    体験ブース内にはさまざまなIoT家電がズラリ

いつものLINEで会話をするようにIoT家電を操作

多くの人がLINEアプリを使っていると思いますが、LINEのAIアシスタントが「Clova」です。Clovaはスマートスピーカーなどに搭載されており、声をかけることで、Clova対応のIoT家電を声で操作できます。Clovaに対応するIoT家電は現在、80,000点以上もあるそうです。

  • LINE Clova、スマートスピーカー

    Clova搭載スマートスピーカーにはさまざまな種類が。写真は人気キャラクターをモチーフにした「Clova Friends mini」(写真右)と、Clova Friendsシリーズと組み合わせて使える「Clova Friends Dock」(写真左)です。Clova Friends Dockについては後述します

  • LINE Clova。スマートスピーカー

    液晶画面を備えたスマートスピーカーの「Clova Desk」。IoT家電の操作だけでなく、液晶画面を活用したLINEビデオ通話などにも便利です

  • LINE Clova、スマートスピーカー

    音質にこだわったというスマートスピーカーの「Clova WAVE」。体験ブースでは、3種類のClova対応スマートスピーカーを使ってIoT家電を操作してみました

【動画】Clovaに対応したシャープの空気清浄機。スマートスピーカーのClova Friends miniに「ねえクローバー」を話しかけてAIアシスタントを起動し、続けて「空気清浄機をつけて」と話しかけると、空気清浄機が動き出します
(音声が流れます。ご注意ください)

音声で家電を操作できる便利なスマートスピーカーですが、デメリットもあります。もっとも大きいのは、声が届く範囲にスマートスピーカーが必要ということでしょう。たとえば、スマートスピーカーがリビングにしかなければ、寝室からは声の操作はできません(大声で叫べば声が届くかもしれませんが、現実的ではありませんね)。

そこで登場するのが、今回公開されたClova Botです。LINEアプリでClova Botを使うと、スマートフォン(LINEアプリ)でIoT家電を管理できます。スマートスピーカーがない部屋から家電を操作したり、外出先からでも家電を操作したり、さらにはスマートスピーカーがない家庭でも、Clova対応のIoT家電をLINEアプリからコントロールできるわけです。具体的には、「外出先からエアコンの電源を入れて、帰宅時間にあわせて部屋の温度を調整」「外出中に自宅の電気を点灯して防犯に」といった使い方が挙げられます。

  • LINE Clova Bot

    いつものLINE、トーク画面に「テレビつけて」と入力、送信したところ、テレビの電源が入りました。対話形式で家電を操作するのはなかなか面白いですね

  • LINE Clova Bot

    「いちいち対話するのが面倒」なら、登録した家電が一覧表示されるリモコンのようなメニューに切り替えることも。マルチリモコンのような、わかりやすい見た目です

  • Qrio Lock

    工事不要で玄関のカギを簡単にスマート化する「Qrio Lock」。セキュリティの問題でClovaからは「カギをロックする」操作のみですが、外出先で「カギ閉めたっけ?」と不安になったときに便利です。会場にはこのほか、Clova Botで外出先からお風呂の湯はりができるリンナイの給湯システムなども展示されていました

IoT家電だけじゃない!今使っている家電でもClovaが便利

「家電を声で操作」というと便利に聞こえますが、意外と多いのは「わが家にはIoT家電がないからスマートスピーカーはいらない」という声です。そんな人にオススメなのが「Clova Friends Dock」(以下、Dock)。Dockは、赤外線リモコンの操作をClovaで実現するガジェットです。

Dockには赤外線送信パーツが搭載されており、自宅のエアコンやテレビ、一部の照明など、赤外線リモコンで操作する家電を、Clovaからコントロールできるようになります。流れとしては、ユーザーがClova対応スマートスピーカーに話しかける、Clova対応スマートスピーカーからDockに指示が飛ぶ、Dockから赤外線を発して音声操作に該当する家電を操作――というものです。Dockには赤外線リモコンの学習機能もあるため、ほとんどのリモコンに対応可能です。

ただ、これまでのDockには、指令を出すためにClova Friendsシリーズのスマートスピーカーが必須でした。今回のClova Botによって、LINEアプリが動くスマートフォンがあれば、Dock単体でも使えるようになりました。

「音声操作は必要ないけど外出先から家電をリモコン操作したい」「複数のリモコンを、ひとつにまとめたい」というニーズにぴったりでしょう。Dockを単体購入すれば、家電のスマートフォン操作を実現できます。2020年2月上旬の時点で、Dockは1,500円(税込)くらいで買えます(2020年2月14日までは、LINE Clova公式サイトで税込・送料込みで1,000円)。

  • Clova Friends Dock

    Clova Botの登場によって、Clova対応スマートスピーカーがなくても使えるようになった「Clova Friends Dock」。本来はスマートスピーカーのClova Friendsを乗せて使用する製品のため、お椀型をしていて、金色の接続端子が見えます

体験会の会場には、IoT対応のスマートプラグも展示されていました。スマートプラグは、電源のオンオフをインターネット経由で切り替えられる電源タップのこと。壁のコンセントと家電製品の間にスマートプラグをはさむと、IoT機能のない家電でも外出先から電源のオンオフが可能になります。

  • スマートプラグ

    TP-Link Japanのスマートプラグ。IoT機能を持たない家電でも、このスマートプラグがあれば外出先からのオンオフが可能です