性能は第10世代Coreで快適だが、GPUは弱め

ここからは性能をチェックしていきたい。ストレージの最大性能を測る「CrystalDiskMark 7.0.0f」、PCの基本性能を測る「PCMark 10 v2.0.2144」、主に3D性能を測る「3DMark v2.10.6797」、人気MMORPGの「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」を試した。

本機はNVMe SSDを搭載しているが、PCI Express 3.0 x2(理論値で最大約2GB/s)接続。SSDの型番をチェックするとIntel 660pとなっていたのでPCI Express 3.0 x4(理論値で最大約4GB/s)接続にも対応しているはずだが、発熱を抑える意味があると推測される。それでも、シーケンシャルリードで約1,872MB/s、ライトでも986MB/s出ており、Serial ATA接続よりもはるかに高速。十分快適な速度だ。HDDはシーケンシャルリードで約135MB/s、ライトで約130MB/sとノート向けの2.5インチタイプとしては一般的な速度と言える。

  • NVMe SSD側のCrystalDiskMark 7.0.0fの結果

  • HDD側のCrystalDiskMark 7.0.0fの結果

PCMark 10はアプリの起動時間やWebブラウザなどの処理時間を測定するEssentialsで高いスコアを記録。普段の使用なら十分快適な性能を持っていると言える。3D性能に関しては、グラフィック機能がCPU内蔵のUHD Graphicsということもあり、弱いところだ。3DMarkの結果はふるわない。ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークを見ても、標準品質(ノートPC)かつ解像度を1,280×720ドットまで落とせばなんとかプレイできるスコア。軽めのゲームならプレイできる程度と考えておいたほうがいいだろう。

■表1
PCMark 10 v2.0.2144
PCMark 10 3881
Essentials 8205
Productivity 6750
Digital Content Creation 2866
■表2
3DMark v2.10.6797
Fire Strike 1,211
Time Spy 475
Sky Diver 5009
■表3
ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク
標準品質(ノートPC)/1,920×1,080ドット 2412
標準品質(ノートPC)/1,280×720ドット 4733

ASUS独自機能が使いやすく便利

次はアプリを見てみたい。ASUS独自の機能は「MyASUS」アプリに集約されており、設定がしやすい。「充電モード」では、バッテリーの消耗を抑えるため、100%充電の「フルキャバシティモード」以外にも80%に抑える「バランスモード」や60%に抑える「マックスライフモード」が用意されている。ACアダプタでの運用が中心ならバランスモードやマックスライフモードに変更もいいだろう。

ASUSではおなじみの画質変更機能「Splendid」も備えている。通常画質のほか、より鮮やかにする「ビビット」やブルーライトを最愛30%軽減する「ブルーライト軽減」も用意。手動調整も可能だ。このほか、MyASUSではオンラインサポートやトラブルが起きたときのシステム診断機能も備わっている。

  • MyASUSのメニュー画面。独自機能の設定画面へのアクセスのほか、システム診断などが行える

  • 充電モードではバッテリーの消耗を抑えるための80%充電や60%充電の設定を用意

  • 画質変更機能の「Splendid」

  • 画像をより鮮明にする「Tru2Life」機能も備える

このほか、動画編集アプリの「CyberLink PowerDirector 15 HE」や画像編集アプリの「CyberLink PhotoDirector 8 HE」も標準でインストールされており、高いCPU性能を活かして動画編集やレタッチも楽しめる。

  • 動画編集アプリの「CyberLink PowerDirector 15 HE」

  • H.264へのエンコードならCPUのハードウェアエンコーダ「QSV」による高速エンコードも可能だ

  • CyberLink PhotoDirector 8 HE

デザイン性も高く、CPUパワーも十分ある。ストレージの容量も大きく、ゲーム用意以外では不満を感じることはないだろう。カラーバリエーションが豊富なので、仕事用だけではなく女性や家族用にもピッタリ。長くメインマシンとして使えるノートPCを求めているなら、チェックして損のない1台だ。