小惑星リュウグウへの2度の着陸に成功し、岩石など試料採取の結果に期待がかかる探査機「はやぶさ2」。宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月21日、はやぶさ2が地球に向けてリュウグウを出発し、遠ざかっていく小惑星の様子をとらえた動画(連続写真)を公式Twitterアカウント(@haya2_jaxa)で公開した。

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    リュウグウを出発直後、「はやぶさ2」の望遠光学航法カメラ(ONC-T)で撮影した静止画
    (C)JAXA, 千葉工大, 東京大, 高知大, 立教大, 名古屋大, 明治大, 会津大, 産総研 ※機上撮影時刻は2019年11月13日10時15分(JST)

はやぶさ2はこれまでにリュウグウ地表への2度の着陸に成功し、岩石試料の採取に挑戦。そのうち1回は、探査機に積まれた衝突装置を使って地表に作った人工クレーターから地下物質を採取するなど、ほぼ計画通りの探査を完遂した。採取した試料は、太陽系の起源に迫る研究材料になると期待されている。

JAXAは11月13日に、はやぶさ2の化学推進系スラスタを噴射して軌道制御の運用を行い、リュウグウからの離脱を開始した。今後はイオンエンジンなどの搭載機器類のチェックを行い、2020年12月頃の地球帰還を目指す。試料の入ったカプセルは大気圏に再突入させた後、オーストラリア付近で回収する予定だ。

“オカエリナサイ旋風”ふたたび

初代「はやぶさ」は、2003年の打ち上げから7年後の2010年に地球に帰還。様々なトラブルに直面し、まさに“満身創痍の帰還”となったが、上坂浩光監督によるプラネタリウム向けのフルCG映像作品「はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH」(後に映画館用に編集されたバージョンが全国劇場で公開)をはじめ、実写映画も3本制作されるなど、初代はやぶさは社会現象として大きな注目を集めた。

また、地球帰還が迫るにつれ、当時のインターネット上ではやぶさのミッションが次第に注目を集めるようになり、はやぶさをテーマにしたキャラクターや動画作品などが数多く公開されて大きな反響を得ていたことも記憶に新しい。大気圏に突入して燃え尽きたはやぶさと、試料を持ち帰ったカプセルの光跡を目の当たりにして、アニメ「トップをねらえ!」のワンシーンを思い出し滂沱の涙を流さずにはいられなかったオタクもいた(主に私のことだ)。

2020年12月まであと1年と少し。はやぶさ2の無事の地球帰還を祈りつつ、「トップをねらえ2!」のエンディングさながらの感動が地球を包む日を、私は待っている。