20〜30代向けに展開、WONK新曲コラボも

ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業部 部長の野口直樹氏は「我々はこれまでHi-Fiオーディオやホームシアター関連でブランド力を高めてきた。今回発売するイヤホンによって、20〜30代という若い世代に対してブランドをアピールしていきたい。そのプロモーションの一環として、この世代に人気のあるWONK(ウォンク)というバンドの協力を得ることもできた。リスニングケアなど、ヤマハならではの価値を提供できる新モデルを開発できたと考えている。(グローバルで)1兆円規模のイヤホン・ヘッドホン市場に本格参入し、近い将来市場で2%(200億円)のシェアを取っていきたい」と、今回の新製品群にかける意気込みを語った。

  • ヤマハミュージックジャパン 野口直樹氏

    ヤマハミュージックジャパン AV・流通営業部 部長の野口直樹氏

  • ヤマハ、イヤホン/ヘッドホン事業に本格参入

    イヤホン/ヘッドホン事業に本格参入

セーフリスニング事務局や、カスタムインイヤーモニターの「FitEar」で知られる須山歯研代表の須山慶太氏が登壇し、イヤホン/ヘッドホンで音楽を聞くときの聴覚保護について解説。今回発表したイヤホン全モデルに搭載されているリスニングケアについては、「ボリュームを下げると低音の迫力や臨場感も抑え目になってしまうが、聴覚の特性を元に、音量に応じて音のバランスを最適化するのがリスニングケアのアプローチ。(人の耳に聞こえる音の大きさを表す)等ラウドネス曲線とは逆の値を加え、生理的な聴覚補正を行うことで、ボリュームを絞っても低音が出て、高い音もしっかりと出るようにしている」と説明した。

  • セーフリスニング事務局/須山歯研代表 須山慶太氏

    セーフリスニング事務局/須山歯研代表の須山慶太氏

「ヤマハがホームシアター、AVアンプの分野で長年培ってきた音質設計技術も応用されている。これは『日本の家庭ではなかなか大きなボリュームで(コンテンツを)楽しむのが難しい、だけど迫力は伝えたい』といったノウハウが詰まったテクノロジーだ。さらに、新製品の一部で採用されているノイズキャンセリングも、リスニングケアとの相乗効果があり、充実した音楽鑑賞ができる」(須山氏)。

  • リスニングケア

    須山氏がリスニングケアについて解説した

ヤマハは、イヤホン・ヘッドホンの本格展開を開始するにあたり、20〜30代に人気があるという4人組バンド「WONK(ウォンク)」とタイアップしたプロモーションを展開。新曲「Signal」とコラボレーションし、謎めいたタイトルを付けたふたつのティザームービー(ミュージックビデオのショートバージョン)を制作して11月4日に公開し、ネット上で注目を集めていた。

  • WONK「Signal」MVより

    WONKの新曲「Signal」のミュージックビデオより

今回、ヤマハの製品発表と同時にMV完全版を初公開。WONKの演奏シーンと、女性ダンサーによるダンスシーンで構成されたひとつの映像になっており、「ヤマハのイヤホンをつけて、”ココロ"と"カラダ"に音が届けられ、感情の動きに身を任せながら、解放されていく様子がダンサーを通して描写。天上世界(=WONK)と現実世界(=ダンサー)の交差とともに、音楽による心象変化も描いている」という。

  • WONK

    WONKのメンバーによるトークセッションの様子