インテル製チップを搭載した「Archer AX50」

Wi-Fi 6に対応したデュアルバンドルーターが「Archer AX50」だ。既発売製品の「Archer AX6000」の下位に位置し、普及価格帯のミドルレンジ向け製品となる。

  • 「Archer AX50」はアンテナが4本(アップロード×2、ダウンロード×2)。サイズは「AX11000」より一回りほど小さい

インテルが第10世代のCoreプロセッサと同時に発表した「インテルHome Wi-Fi WAV654」チップセットを採用。Home Wi-Fiチップセットは「インテルWi-Fi 6(Gig+)」という独自ブランドに対応しており、4ストリーム(2x2 MIMO)ながら、1024QAMやHT160にも対応しており、5GHz帯で2,402Mbps、2.4GHz帯で574Mbpsのスループットを記録する。また、同時接続数は256台と、IEEE802.11ac製品と比べて最大で4倍の接続台数をサポートし、IoT機器が多数ある環境でも快適な通信を可能とする。

このほか、「HomeCare」セキュリティや「Tether」による簡単設定、Amazon Alexaスキルを使ったネットワーク接続やゲストパスワードの発行といった上位モデルと共通の機能にも対応している。価格は12,000円と、競合する同クラス製品と比べて30%以上安いとしている。

Wi-Fi 6対応のPCIeカード「Archer TX3000E」

  • PCIeカードの「Archer TX3000E」。外部アンテナは2本で2×2 MIMOに対応している

「Archer TX3000E」は、デスクトップPC用のWi-Fi 6対応アダプターだ。PCIe接続(x1)のカードで5GHz帯で2402Mbps、2.4GHz帯で574Mbpsでの通信に対応する。また、Bluetooth 4.2と比べて通信速度で2倍、通信距離で4倍強化されたBluetooth 5.0も搭載しており、周辺機器などとの接続も快適に行える。

Wi-Fi 6をフルに活用するにはルーターだけでなく端末側も同規格をサポートしている必要があるが、PCやスマートフォン側はまだ対応製品が少ない。Wi-Fi 6対応製品は相互に接続の互換性があるが、同一メーカー製同士であれば、より確実に接続できるとともに、通信速度などもスペックを最大限に引き出せるため、特にゲーミングPCなどで利用するのであれば、こうしたカードで拡張したほうがいいだろう。

価格は5,800円。同クラスのカードと比べ、約半額に抑えられている。

プロゲームチーム「DetnatiN Gaming」のお墨付き

発表会にはTP-Linkがスポンサードしているeスポーツのプロチーム「DetnatiN Gaming」のSUMOMOXqX氏とMelofovia氏が登場し、Archer AX11000を使って実際にゲームをプレイした感想を披露した。

両氏によれば、ファイルのダウンロード速度もさることながら、ネットワークの反応速度を表すPing値がIEEE802.11acと比べて10msほど速く安定していることに触れ、リアルタイムでの反応を重視するFPSではこの差が非常に大きいこと、また普段は有線接続でプレイしているが、無線であることを忘れるほど快適な環境であることをアピールした。

  • 日本でも有数の強豪eスポーツチームのDetnatioN GamingよりPUBGチームの2人が登壇。無線でも快適なゲーム環境を実現できることをアピールしていた

TP-Linkは無線LAN製品で世界シェアNo.1を誇るメーカーであり、日本市場でも急速に存在感を強めている。今回発表された3製品はいずれもコストパフォーマンスが高く、市場に強いインパクトを与えることになりそうだ。