自宅や職場に複数のWi-Fiアクセスポイントがある、という人は少なくありません。市販のWi-Fiルーターの多くはアクセスポイントを周波数帯(2.4GHz帯と5GHz帯)ごとにわけており、Wi-Fiを利用するときはどちらか一方を選ばなければならないからです。

iPhoneにはWi-Fiアクセスポイントに自動接続する機能があり、前回利用した設定に基づいて処理されます。たとえば、接続したことのあるアクセスポイントAとBが近くにあるとき、前回Aに接続していればAに、Bに接続していればBに再接続を試みます。接続できなければもう一方のアクセスポイントに接続を試みるため、ユーザは意識することなくWi-Fiを利用できるというしくみです。

しかし、2.4GHz帯と5GHz帯(とそれぞれの周波数帯を利用する無線通信規格)ではつながりやすさや通信速度が異なりますから、アクセスポイントAではなくBを優先的に利用したい、ということもあるでしょう。5GHz帯より2.4GHz帯のほうが遠くまで電波が届く、2.4GHz帯より5GHz帯のほうが他の電子機器の影響を受けにくい、といった周波数帯ごとの特性もありますから、状況に応じて選びたいというニーズもあることでしょう。

それを受けてか、iOS 13ではコントロールセンターにひと工夫が施されました。画面左上の領域を長押しして6つのボタンが表示されたところで、Wi-Fiボタンを長押しします。すると、周囲にあるWi-Fiアクセスポイントがリストアップされ、タップすると接続を開始できます。『設定』アプリを起動して「Wi-Fi」画面を表示するしかなかったiOS 12までと比較すると、多少とはいえ切り替え作業がラクになったはずですよ。

  • Wi-Fiアクセスポイントの切り替えがメンドいです……

    iOS 13では、コントロールセンターからWi-Fiアクセスポイントを切り替えられるようになりました