よかれと思い加工を施した写真を友人に渡すと、ネガティブな反応をもらうことがあります。色調が暗いとか顔色が悪いとか、トリミング(切り抜き)前の写真をくれとか、撮影者の苦労も考えず勝手なことをいわれると、だったら自分で好きなようにやって、といいたくなりますよね。
iOS 13では、そのような"加工前か後か"を写真を受け取った側に選ばせることが可能になりました。加工後の写真をそのまま使うもよし、加工前に戻して自分なりに工夫するもよし、あとは受け取った側にお任せというスタンスで臨めばいいわけです。
なお、受け渡しはiOS 13以降のiPhoneでAirDropを利用する場合に限られます。写真を送信する側は、写真アプリの共有シート([↑]ボタンをタップすると現れる画面)でAirDropを選択し、さらに画面上のオプションをタップして「すべての写真データ」スイッチを有効にしておかなければなりません。こうしてAirDrop送信した写真がiOS 13以降で受信された場合のみ、撮影直後の状態(オリジナル)に戻すことが可能です。
この「すべての写真データ」スイッチを有効にすると、対象とした写真/ビデオがオリジナルの状態で、編集履歴や各種メタデータ(説明文やキーワード)とともに送信されます。編集履歴には切り取りやフィルタなどの処理のほか、Live Photosのエフェクトが含まれます。ただし、位置情報を取り除いて送信することはできません。
iPhone同士、しかもiOS 13にアップデートしていなければならないため、やり取りできる相手は限られてしまいますが、写真を受け取った側の判断でオリジナルの状態に戻せることは画期的です。相手を選び活用してみてはいかがでしょうか?