オーディオテクニカが、完全ワイヤレスイヤホンの新製品「ATH-CK3TW」をIFA2019で発表しました。欧州では11月に99ユーロ(約11,000円)で発売を予定しています。日本市場への投入は今のところ未定の商品です。

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    オーディオテクニカが完全ワイヤレスイヤホンの新製品「ATH-CK3TW」をIFAで発表しました

完全ワイヤレスイヤホン入門機「ATH-CK3TW」

オーディオテクニカの4機種目となる完全ワイヤレスイヤホンで、カラーバリエーションはブラック、ホワイト、ブルー、オレンジの4色。ケースとイヤホン本体は、同社が発売してきた完全ワイヤレスイヤホンの中では飛び抜けてコンパクトです。本製品の商品企画を担当する奈良崇史氏は「初めての完全ワイヤレスイヤホンを探している方、コンパクトで可搬性に優れるモデルを探している女性の音楽ファンなどをメインターゲットに見据えたイヤホン」としてラインナップの中に位置付けています。

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    製品の特徴についてオーディオテクニカの奈良崇史氏に話を聞きました

サイズは小柄ながらもサウンドには一切の妥協なし。Bluetoothのオーディオコーデックは音質・接続性能に優れるクアルコムのaptXを採用しています。さらにクアルコムの「Snapdragon 855」を採用するXperia 1やシャープのAQUOS R3と組み合わせると、左右の音楽信号をスマホの側で分離してイヤホンへ直接飛ばす技術「TrueWireless Stereo Plus」が使えるようになり、接続の安定性が高まります。

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    手のひらサイズの充電ケース

会場に展示されていたATH-CK3TWの音質を、Xperia 1に接続した状態で確かめることができました。中低域にしっかりとした厚みがあり、中高域のバランスもナチュラルなので、ビビッドだけれど聴き疲れないサウンドを楽しめます。

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    デモ機として展示されていたXperia 1でTWS Plusによるサウンドを体験しました

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    左右のイヤホンがXperia 1につながっています

内蔵バッテリーでの連続再生は約6時間。付属の充電ケースでチャージしながら使えば、最長30時間の連続使用が可能になります。

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    ATH-CKS5TWにも同梱される新開発のシリコンチップが付属します

エントリーモデルながら、もうひとつ贅沢にこだわったポイントが左右側面パネルに搭載するタッチセンサーコントローラーです。「指の腹で触れやすいようにサイドパネルに凹みを設けています。ダブルタップで曲送りをする際など、センサーの感度を高めてリモコン操作の反応を良くして、さらに2度タップした際には早送りのコマンドを受け付けたことが分かりやすいようにアラーム音が2度鳴って知らせてくれます(奈良氏)」

実機で試してみたところ、タッチセンサーリモコンの反応はとても機敏で、コマンドに対する正確な操作を受け付けてくれました。操作感や本体の装着感は実に快適です。

明るいオレンジや清潔感あふれるホワイトなど、様々なカラバリとコンパクトサイズによって女性の音楽ファンにも広く使いやすいイヤホンに仕上げたと、奈良氏は胸を張りながら本機の完成度をアピールしてくれました。本体はIPX2相当の防滴仕様。屋外での音楽リスニングに幅広く活躍してくれそうです。日本でいつ頃、どのように発売されるのかが気になります。

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    完全ワイヤレスイヤホンSolid Bassの「ATH-CKS5TW」

主力のアナログプレーヤーがリニューアル

オーディオテクニカのブースには完全ワイヤレスイヤホンだけでなく、ダイレクトドライブ方式のアナログレコードプレーヤー「AT-LP5X」も出展されていました。現行モデルの「AT-LP5」の後継機種となるモデルで、33回転と45回転に加えて、SP版の78回転をサポートしました。

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    アナログレコードプレーヤー「AT-LP5X」

グローバルモデルの発売は9月末を予定しており、価格は349ユーロ(約41,500円)になる見込み。日本での発売については執筆時点では明らかにされていません。

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    3つの回転数が選べます

対応するカートリッジはVM型。本体に内蔵するフォノイコライザーアンプの出力を、背面のスイッチを切り替えてMM/MC型のカートリッジに合わせることもできます。アナログレコードで再生中の音源を背面のUSB端子から出力して、フリーのPC用デジタル録音ソフトを使えば、アナログレコードの音源をデジタル化して楽しむこともできます。

今年も勢いよく新製品を発売してきたオーディオテクニカの“2019年後半戦”はまだまだ期待ができそうです。

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    本体背面にはPCに接続するためのデジタル出力が載っています