Kirin 990は109億トランジスタを内蔵して7nmプロセスで製造
Kirin 990には、103億ものトランジスタが使われています。7nmの製造プロセスで、最先端の半導体製造技術となる極端紫外線リソグラフィ(EUV)を用いて製造されているとのことです。
CPUコアは、2.86GHz動作のCoretex A76コアが2つ、2.36GHz動作のCoretex A76コアが2つ、1.95GHz動作のCoretex A55コアを4つ、全8コアを内蔵。CPUの処理能力は、競合となるSnapdragon 855に比べてシングルコアで10%、マルチコアで9%優れているうえに、電力効率も高められていて、処理能力と消費電力の双方で有利とアピールしました。
また、GPUはMaki G76を16コア内蔵しています。これによって、処理能力が高められているのはもちろん、こちらも電力効率に優れるとのことです。加えて、RAMとGPUとの間に高速なキャッシュ「Smart Cache」を置くことによって、GPUの性能を底上げしているそうで、ゲームプレイ時の描画レートも競合製品より優れていると説明しました。
さらに、映像処理を行うISPも第5世代に進化して、大きく性能が向上しています。この高性能ISPを活用することで、高精度なノイズリダクション技術「BM3D」にも対応しています。これによって、写真、動画ともに非常にノイズの少ない撮影が可能となっています。また、カメラで顔をとらえるだけで、皮膚表面の血液の流れを読み取って心拍数を計測できるとのことで、非常に高度な処理が行えると紹介されました。
Kirin 990は、ファーウェイの次期フラッグシップスマートフォン「Mate 30」シリーズへの搭載が予定されています。そしてユー氏は、Mate 30シリーズを9月19日にドイツ・ミュンヘンで発表すると述べました。Kirin 990を搭載するMate 30シリーズがどういった仕様で登場するのか、今から楽しみです。