AI処理用のNPUは、ビッグコアとタイニーコアの構成で性能と電力効率を向上

Kirin 990に搭載されるAI処理を行うNPUは、NPUを初めて搭載したKirin 970に比べて処理能力が12倍に向上しているそうです。また、高クロックで動作するビッグコアと、低消費電力で動作するタイニーコアの構成になっている点も特徴のひとつ。高負荷な処理にはビッグコアを、低負荷な処理にはタイニーコアを割り当てることで、低負荷時の電力効率を大幅に向上させています。

このKirin 990のNPUを活用した機能として、リアルタイムでの動画処理のデモが紹介されました。デモでは、7人グループのバンドが演奏している動画を撮影している場面で、背景を変更したり、特定の人物を消したり、背景をぼかしたりといった内容でしたが、Kirin 990のNPUはこの一連の処理をリアルタイムに行えるといいます。過去、Kirin 980でも人物以外をモノクロにして動画を撮影するといった機能が実現されていましたが、Kirin 990ではさらに高度な処理が可能となっていることからも、その処理能力の高さが伝わってきます。

  • Kirin 990

    Kirin 990のNPUは、Kirin 970に比べて処理能力が12倍向上

  • Kirin 990

    競合SoCと比べてNPUの処理能力、電力効率ともに優れています

  • Kirin 990

    NPUはビッグコアとタイニーコアで構成

  • Kirin 990

    処理の重さに応じてビッグコアとタイニーコアを使い分けて、消費電力を低減

  • Kirin 990

    動画撮影時に複数の人を切り抜いて背景を変更したり、特定の人を消したり、位置を変えたり、背後をぼかすといった処理をリアルタイムに行えるとします