ASRockはCOMPUTEX会場にて、AMDの新チップセット「X570」を搭載する水冷マザーボード「X570 Aqua」を展示している。発売はまだしばらく先になる模様だが、基板のほぼ全面をアルミ製のカバーが覆うなど、ユニークな製品となりそうだ。数量限定の特別モデルとして発売される予定とのこと。

  • ASRockの「X570 Aqua」。アルミ製カバーが覆うのは高級感がある

  • 製品は数量限定でシリアルNO入り。販売数量は世界999台となる

同社はハイエンド向けのX570マザーボードとして、Aquaのほか、「X570 Phantom Gaming X」「X570 Taichi」「X570 Creator」といった製品の投入を予定している。

  • Aqua以外の3モデル。左から、Phantom Gaming X、Taichi、Creator

4製品共通の特徴として同社が強調するのは、高効率の統合チップ「Dr.MOS」による14フェーズ電源を備えるということだ。各フェーズに対して50Aの供給が可能となっており、オーバークロック時など、消費電力が高いときでも安定した動作を実現する。

  • 14フェーズのDr.MOSを搭載する電源周りは強力

同社がフラグシップモデルと位置付けるAquaは、一体型クーラーにより、CPU、チップセット、M.2ストレージを全て水冷化。PCI Expressが4.0になり、チップセットやM.2 SSDの発熱増が予想されるが、水冷によって強力に冷却を行う。また、インタフェースとしては、Thunderbolt 3やAquantiaの10GbEなども備える。

そして従来通り、Phantom Gaming Xはゲーミング/OC向け、Taichiは高耐久/バランス重視のハイエンドとなる。主な機能は同等なものの、ネットワークやオーディオの構成が異なっている。なお、Taichiはこの製品で13モデル目とのことで、特別にチップセットクーラーの歯車には、「Taichi XIII」の文字がレーザーで刻まれている。

  • X570 Phantom Gaming X

  • X570 Taichi

  • Taichiのヒートシンクには歯車をデザイン

またこれら3モデルは、統合型のI/Oシールドを採用しているが、フレキシブルであることが特徴。同社によれば、一般的な統合型I/Oシールドは、100%ケースにフィットするわけではなかったとのことで、それを改善するため、I/Oシールドを上下左右に少し動くようにしたそうだ。

  • I/Oシールドはケースとの互換性を配慮し、少しズレるようになっている

クリエイター向けのX570 Creatorは、Aquaに近い仕様。水冷クーラーは搭載しないものの、Thunderbolt 3×2ポート、デュアルLAN(Aquantia 10GbE+Intel GbE)、DisplayPort入力×2端子を搭載する点は同じだ。

  • DisplayPort入力端子は、バックパネルと基板上に1つずつ搭載