ソニーモバイルコミニュケーションズは4月16日、今年(2019年)2月にスペイン・バルセロナで発表したスマートフォンの最新モデル「Xperia 1」を国内で初披露。メディア向けに体験会を開催しました。
日本発売はもうじき? 「2019年初夏」を予定
同社の岸田光哉社長は、「1から生まれ変わったXperia。新経営チームが一丸となりソニーグループ全体から多くのサポートをもらい、開発に取り組んできた最初の商品。それがXperia 1」とアピールしています。日本での発売は初夏になる、とのことで、例年でいえば6月頃の発売となりそうです。
Xperia 1は、6.5インチ有機ELディスプレイを搭載したスマートフォンです。解像度は3,840×1,644ドットで、21:9というシネマワイドの縦長ディスプレイは、スマートフォンで世界初の4K HDR対応有機ELとのことです。ソニーのテレビ「ブラビア」の技術を投入した画像処理エンジン「X1 for mobile」を搭載し、10bit相当という高い階調や高画質化を実現しています。
「ブラビア」譲りの画像処理エンジンで鮮やかな表示
X1 for mobileではさらに「HDRリマスター」技術を搭載。これはSDRの映像をHDR相当にアップコンバートする機能で、ブラビアのノウハウを生かした機能です。スマートフォン内のコンテンツに加え、YouTubeなどのインターネット上のコンテンツにも有効です。
音響では立体音響技術のDolby Atmosもサポートしており、ヘッドホン利用時の動画再生では、21:9のアスペクト比と合わせてさらなる臨場感と没入感を実現しているといいます。
映像のカラーを正確に再現、Netflixにも対応
ソニーは放送・業務用モニターとして正確な色再現が可能なマスターモニターも開発しています。このノウハウを生かしたのが「クリエーターモード」です。これは「映像制作者の意図を忠実に再現すること」を目指したモードだとしています。一般的な高画質化機能などでは、暗部を明るくしすぎたり、想定通りの色再現にならない場合があるところを、より忠実に再現することを目指したモードで、Netflixアプリを起動すると自動でオンになるなど、使い勝手も考慮しているそうです。
ゲームの表示領域もさらに広く
21:9というアスペクト比は、ゲームでも表示領域が広く、臨場感と没入感が向上するといいます。対応ゲームとしてはアスファルト9、フォートナイトといった人気ゲームがあり、Android自体が21:9のゲームをサポートしているため、今後対応ゲームは増加するとしています。
ゲーム中の通知をコントロールしたり、ゲーム画面中にインカメラで自分の顔を写して画面の静止画・動画を記録したり、さまざまな機能を提供する「ゲームエンハンサー」も搭載します。
2つのアプリを上下で表示する
21:9は横画面だけでなく、縦持ちをした場合にも効果を発揮。Webサイトやマップなどの閲覧で情報量が向上するだけでなく、2つのアプリを同時に起動するマルチウィンドウ機能でも威力を発揮します。
これを活用するマルチウィンドウアイコンを搭載。起動すると2つのアプリを選択して起動できるほか、あらかじめ組み合わせた2つのアプリを1タップで起動できます。2つのアプリの境界は自由に移動して画面サイズを変更できますが、上部に16:9でスポーツ中継などの動画を再生しながら、下部で16:9でSNSを表示して実況する、といった使い方ができます。
背面のカメラもXperia初の3眼になり、従来から進化。これは別記事で詳細をお伝えしますが、「Xperia史上最高画質を実現した」と同社の担当者が胸を張る進化を遂げているそうです。
スナドラ855、Android 9で高いパフォーマンス
Xperia 1のグローバルモデルは、SoCとしてSnapdragon 855を内蔵。メモリ6GB、ストレージ64/128GB、Android 9を搭載し、本体サイズは167×72×8.2mm、約178gとなっています。このほか、長寿命バッテリやIP65/68の防水・防塵なども特徴としてうたっています。