アットマークテクノは、4月10日~12日にかけて東京ビッグサイトにて開催されているIoTならびにM2M業界関係者のための商談展「第8回 IoT/M2M 展【春】」において、3月15日に発足したオープンソースプロジェクト「Degu(デグー)」の紹介を行っている。

Deguは、オープンソースハードウェアの理念のもと、IoTシステムの構築に対する敷居を下げることを目的としたもの。アットマークテクノの提供するゲートウェイと、Threadによるメッシュネットワークの構築が可能なSeeedとアットマークテクノの共同開発による「Deguベースユニット」、ベースユニットと接続して6種類のデータをセンシングすることが可能なSeeed提供の「Groveスターターキット for Degu」といったハードウェア群で構成されている。

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    第8回 IoT/M2M 展【春】におけるアットマークテクノのブースに展示されているDeguデモの様子

ユーザーはこれらを必要に応じて用意して、ネットワーク設定およびPythonで記述された計測に必要なサンプルコードをダウンロードするといったDIY感覚でIoTシステムを構築できる手軽さが売りとなっている。また、ベースユニットの消費電力が1時間に1度の頻度でデータを送信する場合、0.02mAh(参考値)という低消費電力も売りとなっており、単三アルカリ電池(900mAh)3本の電池ユニットを搭載した場合、約3年ほどの動作が可能だという。

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    ゲートウェイとベースユニット、そしてGroveスターターキット for Degu

ブースでは、各種のセンサーモジュールの紹介が行われており、中でも気圧・温度センサならびに照度センサ、コイル式ON/OFFスイッチが実際に動作デモを行っており、照度センサが暗くなると、連動してコイル式ON/OFFスイッチに接続された照明が点灯するという様子が見て取れた。また、それらセンサの様子を表示するダッシュボードも展示されているが、こちらについては30分ほどで作ったとのことで、ハードウェアのみならずユーザーインタフェースなども手軽にDIY感覚でできることを強調していた。

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    デモとして実際に稼動していたセンサ群

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    Deguに対応するセンサ群。Seeedが提供するセンサは200種類以上あるという

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    デモで稼動しているセンサの様子を表示したダッシュボード

なお、いずれのハードウェアもコアスタッフが運営する「ITストア」にて4月10日より販売を開始しており、Deguベースユニットが12800円(税別)、ゲートウェイが5万9500円(同)、Groveスターターキット for Deguが5800円(同)となっており、ベースユニットに関しては数量限定ながら、4月10日から5月末までの期間限定で販売開始キャンペーンとして9800円(同)で提供されている(予定台数の販売が完了次第、キャンペーン終了予定)。

このほか、「Degu量産設計サービス」も5月8日より提供が開始される予定とのことで、こちらは再販を許可する代わりに安価な初期費用で量産設計を依頼できるシェア型のビジネスモデルを導入したことで、初期費用120万円からの発注が可能となったとしている(再販を希望しない場合は、別途費用がかかるが設計データを顧客が買い取れるオプションも用意)。

また、同社のブースにはDeguの開発エンジニアも在中しているとのことで、ハードウェア、ソフトウェアの両面で聞きたいことがあるのであれば、立ち寄ってもらいたいとしていた。