米Microsoftは4月8日 (現地時間)、Chromiumベースの「Microsoft Edge」ブラウザの初のプレビュー版をリリースした。カナリー・ビルドとデベロッパー・ビルドがあり、対応OSはWindows 10。
オープンソースプロジェクトであるChromiumに基づいたEdge初のプレビュー版は、ブラウザ基盤に焦点を当てたビルドになっている。MicrosoftアカウントでのサインインやMSNのニュースフィードが組み込まれている以外はほぼChromiumのままであり、機能は限られ、手書きやスムースクロールといったEdgeの機能は組み込まれていない。Microsoft Edge Insiderのサイトからダウンロードして導入できるが、カナリー・ビルドは不安定な初期ビルドである。デベロッパー・ビルドはMicrosoft Edgeチームによるテストを経ており、カナリー・ビルドよりトラブルは少ないものの、開発者にテストしてもらうためのビルドだ。それら初期ビルドのフィードバックを収集し、Edgeの機能を追加したベータ版を数カ月中にリリースする予定で、ベータ版は「次期Microsoft EdgeをエンタープライズやITプロが試し始めるのに適している」としている。Windows 8.1やWindows 7、Macなど他のOS用もベータ版または安定版からになる可能性はあるが、いずれ追加される。
Microsoftがブラウザエンジンの独自開発から、開発者コミュニティの協力を得られるChromiumベースに移行した大きな理由の1つが「頻繁で素早いアップデートの実現」だ。そのために、Microsoft Edge Insiderプログラムの配信チャンネルを「Canaryチャンネル」「Devチャンネル」「Betaチャンネル」の3つに刷新した。
- Canaryチャンネル: 自動テストを通過した最新の初期版がほぼ毎日アップデートされる。
- Devチャンネル: 自動テストのほか、利用者フィードバックやパフォーマンスメトリクス、テレメトリなどいくつかのソースを反映させたデベロッパー・ビルドを配信。ウィークリーでアップデートする。
- Betaチャンネル: 最も安定したプレビュー版であり、エンタープライズやITプロなどから幅広くフィードバックを収集するためのビルド。
3つのチャンネルのビルドは、名前やアイコンが異なり、同じ環境に複数をインストールして同時にテストできる。また、現時点ではChromiumベースのEdgeプレビュー版をインストールしても、Windows 10のEdgeブラウザには影響しない。