iPad+Apple Pencilで絵を描いてみたいみなさん、こんにちは。ペイント系のアプリは種類が多いし、ツールの機能や使い方がそれぞれ独特で最初はわかりづらかったりしますよね。ここではそんな方のために、定番ペイント系アプリの基本機能と、簡単な使い方をお伝えしたいと思います。

今回は、無料なのに高機能で人気の高いアプリのひとつ「メディバンペイント」です。PC版・iPad版・スマホ版が提供されていて、いずれも無料で利用が可能。イラストおよびマンガ制作のための多彩な機能や素材を搭載し、iPad版ではPC版とほぼ同じ機能を利用できます。ツールがシンプルでわかりやすいので、ペイント系アプリを試してみたい初心者の方にもオススメです。

ホーム画面から新規作成、複数ページのマンガもOK

メディバンペイントは、今年1月にリリースされたアップデートでホーム画面がよりシンプルに、わかりやすくなりました。

  • 新しくなったホーム画面。広告は有料(960円)で削除できます

  • 新規作成はこちらをタップ。写真を読み込んだり、撮影して下絵にすることもできます

  • イラストの場合はこの画面で、プリセットから描きたいサイズの用紙を選択します。数字を入力してカスタムサイズを作ることも可能。1ページもののマンガのフォーマットも選択できます

  • 複数ページのマンガの場合は「マイギャラリー」→「マンガ」を開き「+」をタップ

  • 新規プロジェクトでタイトルやページ配置、ページサイズを設定して「完了」。4ページのプロジェクトが作成されます。ページは後から追加が可能

描画ツールは設定がシンプルでわかりやすい

メディバンペイントのインタフェース(パレット類)は、縦位置・横位置でパレットの配置が異なります。カスタマイズはほとんどできませんが、逆にそれがわかりやすさにもつながっています。

  • 縦位置の場合。カラーやブラシなどのパレットは左側に格納されており、ボタンをタップして表示/非表示を切り替えます。パレット非表示でもカラーやブラシの太さ等が常時表示されるのが利点

  • 横位置の場合。基本のメニューは縦位置と同じですが、カラーとブラシは左、レイヤーと素材パレットは右に置かれています(左右入れ替えも可能)。複数のパレットを同時に表示できるのが利点

カラーツールの使い方

色はカラーパネルまたはHSVバーで選択します。選択中の色をカラーパレットに登録することが可能です。

  • カラーパネルまたはHSVバーで色を選択。カラーパネルでは前景/背景の2色をタップで切り替えたり、透明色を選択することができます

  • カラーパレットを開き「+」をタップすると、選択中の色を登録。名前をつけて管理できます(つけなくても可)

ブラシとブラシ設定

ブラシには鉛筆・ペン・水彩などのツールが用意されています。また、ブラシを複製したり(設定違いを用意するのに便利)、これ以外の種類のブラシを追加することができます。「ブラシ設定」を開くとブラシの種類によっていくつかのオプションを設定できます。

  • ブラシボタンをタップして一覧から選択。「+」をタップすると、複製や追加ができます

  • 歯車ボタンをタップすると「ブラシ設定」が開きます。ブラシの種類によってオプション項目が異なります

高機能なレイヤーと多彩な素材

メディバンペイントのレイヤーは多くの機能を搭載しており、活用すれば作業の効率化に役立ちます。また、多彩な素材を無料でダウンロードできるのも特徴。自分で描いたもの・撮影したものを素材として登録することもできます。

レイヤーの機能

  • レイヤーパレットの「+」をタップして新規レイヤーを追加。レイヤーの種類にはこのようなものがあります

  • マスクレイヤー、ステンシルレイヤー、ハーフトーンレイヤーの使い方

  • グラフィック系ソフトでは定番のレイヤーブレンドもそろっています

  • 「クリッピング」をオンにすると、下のレイヤーに色のある部分しか描画されません。重ね塗りなどに便利です

  • レイヤーの設定ボタンをタップ→「下書きレイヤー」に設定すると、塗りつぶし範囲や印刷・イメージ書き出しに反映されません

  • レイヤーの設定ボタンをタップ→「水彩境界」に設定すると、塗りの境界に絵の具が溜まったようなフチができます

「素材」の使い方

  • 素材パレットを開いて「+」をタップ→「素材ダウンロード」→タイル・トーン・アイテムから使いたいものをタップして「保存」

  • 保存された素材はタップするだけで画面に配置できます。角度やサイズを調整も可能

ショートカットで画面を有効活用

これらのツールパレットの他に「ショートカット」のパレットが用意されています。よく使うツールや機能を入れておくと作業が効率化できます。

  • ショートカットのパレット。表示する機能を選択できます。右端を2回タップで小さく収納することも