1月19日、渋谷にあるよしもと∞ホールにて、「LJL 2019 SPRING SPLIT」が開幕した。LJLは『リーグ・オブ・レジェンド』の国内リーグ戦。Spring SPLIT(1月~3月)とSummer SPLIT(3月~6月)の2部制で、それぞれレギュラーシーズンを経て、マッチ勝率の高いチームがプレイオフに進出する。そして、最終的にリーグを制したチームが「世界戦」への切符を手に入れる。
今年から、よしもとクリエイティブエージェンシーが運営に参入したことで、ライアットゲームズ、プレイブレーンの3社による共同主催となった。試合会場も、中野の「Redbull Gaming Sphere Tokyo」から「よしもと∞ホール」に変更。すり鉢状の観客席はどの席からでもステージがよく見えるうえに、シートの座り心地も上々で、より観戦しやすい環境になったといえよう。
ちなみに試合観戦は有料。価格はその日に行われる試合数によって変動するが、2000円~3500円と強気の価格設定になっている。ただし、今回の開幕戦を現場で観戦して、その価格でも十分なイベントとしてのクオリティが担保されていることがわかった。
昨年行われた2018シーズンと比較すると、新規チームの参入に加えて、多くの選手が入れ替わっており、LJL全体が生まれ変わったという印象だ。開幕戦では「すべてのチームをお披露目する」という観点もあり、各チーム2試合ずつ、全8試合が行われた。
19日に行われた開幕戦の試合結果は以下の通り。
Week1Game1 ○ Sengoku Gaming VS. AXIZ ×
Week1Game2 ○ Rascal Jester VS. AXIZ ×
Week1Game3 × Rascal Jester VS. Unsold Stuff Gaming ○
Week1Game4 × Sengoku Gaming VS. Unsold Stuff Gaming ○
Week1Game5 × V3 Esports VS. Burning Core ○
Week1Game6 × V3 Esports VS. Crest Gaming Act ○
Week1Game7 ○ DetonatioN FocusMe VS. Crest Gaming Act ×
Week1Game8 ○ DetonatioN FocusMe VS. Burning Core ×
開幕ダッシュに成功したのは、Unsold Stuff GamingとDetonatioN FocusMe。逆に連敗で苦しいスタートとなったのが、AXIZとV3 Esportsだ。
昨年覇者のDetonatioN FocusMeは、結果的に“さすが”といえる強さを示したが、Crest Gaming Act戦と、Burning Core戦ともに接戦だったこともあり、実力差はそこまで大きくないと感じた。ほかの4チームの1勝1敗という結果も、チームの戦力が拮抗している証拠だろう。日本のチーム全体の戦力が上昇している結果なのだとすれば、世界大会「Worlds」で好成績を残せる確率が高まることにつながる。そういう意味でも、今後の展開を期待させてくれるような開幕戦だった。
また、会場では試合観戦以外の楽しみも。試合間のインターバルには、会場ロビーで選手と交流できるファンミーティングが行われていた。サインをしてもらったり、写真を撮ってもらったりと、ファンにとっては至福の時間だろう。
今回の開幕戦を通じて、アクセス良好の会場に、常設シートによる快適な観戦と、eスポーツの観戦ハードルが下がりつつあるように感じた。今後は『LoL』をプレイしているユーザーだけでなく、選手やチームのファンとして訪れる観客も増えてくるのではないだろうか。
「LJL 2019 SPRING SPLIT」は毎週金曜日~日曜日に、よしもと∞ホールにて11週連続で開催される予定なので、興味のある人はぜひ一度会場に足を運び、eスポーツの現場をその目に焼き付けてほしい。
(岡安学)