GNU tarの開発者であるSergey Poznyakoff氏は1月2日(米国時間)、メーリングリスト「tar-1.31 released [stable]」において、GNU tarの最新版となる「GNU tar 1.31」の公開を伝えた。

GNU tar 1.31の主な注目点は次のとおり。

  • Zstandard圧縮アルゴリズムをサポート(--zstd)。圧縮時は--zstdを指定することで利用できるほか、-aが指定されている場合は拡張子が.zstまたは.tzstの場合には自動的に適用されるようになる。リスト、展開、比較の操作では自動的に利用される
  • -Kオプションで名前を指定することで、該当する名前のメンバーを展開することが可能
  • バグ修正と脆弱性対応

GNU tarはLinuxをはじめUNIX系オペレーティングシステムでよく使われているアーカイバ。利用される圧縮アルゴリズムは時代とともに変わる傾向が見られるが、アーカイバとしてのGNU tarは長期にわたって使われている。

Zstadardは比較的新しい可逆圧縮アルゴリズムで、主流の圧縮アルゴリズムと同程度の圧縮率を実現しつつ、より高速に動作するという特徴がある。