iPadは、A10 Fusionを搭載しApple Pnecilをサポートする9.7インチ「iPad」を春に発表しました。教育市場をターゲットに「329ドルから」という競争力のある価格で提供、400ドル以下のタブレット市場で今年最大のヒット商品になりました。そして秋に「iPad Pro」の新製品を発表しました。ホームボタンのないX世代のユーザーインタフェースに移行、A12 Bionicのパフォーマンス強化版となる「A12X Bionic」は、多くのモバイルPC向けCPUを上回るベンチマークを叩き出しています。Apple Pencilとキーボードカバーも新iPad Pro向けに再設計し、特にApple Pencilは充電やペアリングの方法など初代モデルに対するユーザーの不満を解消するデザインを実現しています。

  • コンテンツを消費するためのデバイスだった9.7インチのiPadが、クリエイティブや知的生産性のためのツールとして成長

  • iPad Proは、さらにプロダクティビティやクリエイティビティを発揮できるツールとして強化され、「iPad ProはPCの代わりになり得るか?」という議論がこれまで以上に現実味を帯びて交わされるようになりました

ノート型Macは、「MacBook Pro」が夏に第8世代Core搭載にアップデートされ、ディスプレイがTrue Toneテクノロジーに対応、そしてApple独自のチップが「T2」になりました。そして秋に、8年ぶりの刷新になる新「MacBook Air」を発表しました。狭額縁のRetinaディスプレイで本体がコンパクトになり、インタフェースにUSB Type-Cを採用、TouchIDセンサーとT2チップを搭載します。

T2チップはハードウェアセキュリティに加えて、画像信号処理やSSDの制御もできるように設計されています。たとえば、専用のAESハードウェアを使うことで、CPUの処理能力を使わずにSSDのデータを暗号化できます。MacのためにデザインされたTチップが第2世代になって、同じIntel製のCPUを搭載する他の多くのPCとMacの体験の違いを生み出す大きな要因になっており、それが昨年のiMac Proに続いて、MacBookファミリーにも浸透した一年になりました。

  • 待望のRetina Dispaly搭載を実現したMacBook Air、モバイルに寄った省電力設計のIntel Core i5を搭載していることが、MacBook Pro 13インチに対する"Air"らしさとなっています

デスクトップ型Macで唯一刷新されたMac miniは、本体形状に大きな変更はないものの、本体カラーがスペースグレーに変わり、中身がプロフェッショナルのニーズを意識したスペックに強化されました。Mac miniは元々、Windowsからのスイッチャーのために用意された廉価でカジュアルなMacでしたが、スイッチャー向けのMacの需要がほとんどなくなった今、従来のMac miniは役割を終えたと言えます。

  • コンパクトな筐体にパワフルな性能を詰め込み、デスクトップMacを求めるニーズに応えた新Mac mini