R17 NeoのOSは、Android 8.1ベースの「ColorOS 5.2」だ。従来のColorOSから機能面でいくつか進化を遂げている。
そのひとつが「スマートサイドバー」という機能だ。これは、縦画面では右側面、横画面では左側面からスワイプインして表示するアプリランチャーで、簡単にアプリや機能などを呼び出せるものだ。ランチャーにはアプリを自由に登録できるため、よく使うアプリを登録しておけば、かなり便利になるだろう。
スマートサイドバーから呼び出すアプリのうち、LINEやFacebookメッセンジャーなど、メッセージングアプリを中心とした一部のアプリは、ウィンドウ表示に対応。別のアプリを開いているとき、スマートサイドバーを開いてウィンドウ表示対応アプリを起動すると、起動中アプリの画面上にそのアプリ(LINEなど)がウィンドウ表示され、同時利用が可能となる。
例えば、動画視聴中にメッセージが届いた場合でも、動画を見ながらメッセージを見たり返事を出したりできる。画面を2分割して2つのアプリを同時に使えるマルチウィンドウ機能はAndroid 7から対応しており、ColorOS 5.2でも利用可能だが、状況によって画面分割かウィンドウ表示かを選べることで、より利便性が高まっていると感じる。
もうひとつ面白い機能が、「VIP連絡先」というものだ。大事な人、家族、上司、重要な取引先などをVIP連絡先に登録しておくと、R17 Neoがマナーモードでも、その人からの着信には着信音が鳴る。
絶対に着信を逃せない人をVIP設定しておけば、着信に気づかなかったという事態を防げるだろう。ただし、VIP連絡先の機能を利用するには、スマホの音が鳴ってはならない場面や場所では注意が必要(マナーモードでも着信音が鳴るため)。うまく使えば、VIP連絡先はかなり便利な機能となりそうだ。
完成度の高いミドルレンジスマートフォンとしてオススメ
R17 Neoは、3万円台で購入できるミドルレンジスマートフォンとして見ると、かなり充実した機能や仕様だ。競合クラスの製品と比べても、魅力的な製品に仕上がっていると感じた。
ディスプレイ上部のノッチの存在は、個人的には否定的だが、R17 Neoのような小さなものであれば思ったほど気にならなかった。また、ディスプレイ埋め込み型の指紋認証センサーによって、前面をフルにディスプレイとして活用できている点も、競合製品に対する優位点だろう。表示品質に優れる有機ELパネルの採用も、大きな魅力だ。
性能面は、ミドルレンジクラスとして標準的。参考として、Antutu Benchmark、Geekbench 4、3DMarkの結果を掲載しておくが、さすがにハイエンドクラスに比べるとスコアは低いものの、このクラスのスマートフォンとしては大きな不満はない。
防水防塵、NFC/おサイフケータイに非対応といった部分は少々残念ではあるが、それを差し引いたとしても、十分に魅力を備える製品といってよい。この冬、要注目のミドルレンジスマートフォンだ。