宇宙航空研究開発機構(JAXA)は8月23日、小惑星探査機「はやぶさ2」が、実際に小惑星「リュウグウ」に降り立つための1つ目の候補地点を決定したことを明らかにした。また、併せて、はやぶさ2に搭載している小型着陸機「MASCOT」ならびに小型ローバ「MINERVA-II-1」の着地候補地点も決定したことを明らかにした。

決定したのは、はやぶさ2が赤道上の「L08」と呼ばれる地点。MASCOTが、南半球の中緯度の「MA-9」と呼ばれる地点、MINERVA-II-1が北半球の「N6」と呼ばれる地点となる。また、はやぶさ2には、L08のほか、同じ赤道上の「L07」ならびに「M04」と呼ぶ地点がバックアップとして設定された。

  • はやぶさ2、MASCOT、MINERVA-II-1それぞれの着地候補地点
  • はやぶさ2、MASCOT、MINERVA-II-1それぞれの着地候補地点
  • はやぶさ2、MASCOT、MINERVA-II-1それぞれの着地候補地点 (C)JAXA

8月23日時点の着地に向けたスケジュールの予定は、以下の通り(日付、時刻は日本時間)。

  • タッチダウン1の第1回目のリハーサル:9月11日~12日(最下点への到達は9月12日)
  • MINERVA-II-1の運用:9月20日~21日(はやぶさ2からの分離は9月21日)
  • MASCOTの運用:10月2日~4日(はやぶさ2からの分離は10月3日)
  • タッチダウン1の第2回目のリハーサル:10月中旬
  • タッチダウン1の実施:10月下旬

なお、8月23日時点ではやぶさ2は、リュウグウのさらなる情報収集のために、リュウグウを横方向で観測するBox-B運用を実施中であり、9月7日にBox-Aに戻る予定となっている。

弊誌では、この後、大塚実氏による詳細な着地点決定に至るプロセスなどに関するレポートをお伝えする予定であるので、そちらについてもお待ちいただきたい。