デジタイザーペンはいまや、モバイルノートPCの重要な装備のひとつです。もちろんキーボードとタッチパッドがあれば十分というユーザーも多いと思いますが、デジタイザーペンがあればイラストやメモを書いたり、文書に書き込みをしたりと、より幅広い用途に活用が広がります。
ただ、少し大きめの15インチクラスに目を向けると、デジタイザーペンに対応した製品はマイクロソフトの「Surface Book 2」など、まだまだ少数派です。その条件を満たす数少ない選択肢のひとつが、今回レビューする日本HPの15.6型コンバーチブルPC「HP ENVY 15 x360」です。
■4スタイルで利用可能、デジタイザーペンが標準同梱
HP ENVY 15 x360は、360度回転する15.6型ディスプレイを採用したコンバーチブルタイプのノートPCです。通常のノートPCとして使うノートブックモード、狭い面積に設置できるテントモード、タブレット端末として利用するタブレットモード、広いスペースでゆったりと動画を見るためのスタンドモードという、4つのスタイルで利用可能です。
もちろんディスプレイはタッチ対応で、「Microsoft Penプロトコル」に対応したデジタイザーペンも利用可能です。標準で「Spectreアクティブペン」が同梱されていますが、オプションで傾き検知とUSB-C経由での充電に対応した「Spectreアクティブペン2」(9,800円)も用意されています。どちらも筆圧感知は1,024段階と変わりませんが、ペン先を傾けてタッチを変えつつ書きたいのであれば後者を選びましょう。
■3モデル4バリエーションを用意、上位モデルは第8世代Core i7を搭載
HP ENVY 15 x360には、Core i5-8250U・8GBメモリ・16GB Optaneメモリ+1TB HDDを搭載するスタンダードモデル(106,800円)、Core i5-8250U・8GBメモリ・256GB SSD・1TB HDDを搭載するスタンダードプラスモデル(114,800円)、Core i7-8550U・8GBまたは16GBメモリ・256GB SSD・1TB HDDを搭載するパフォーマンスモデル(8GBメモリ版:127,800円、16GBメモリ版:147,800円)という、3モデル4バリエーションが用意されています。
パフォーマンスモデルでは8GBと16GBのメモリを選べますが、スタンダードモデルとスタンダードプラスモデルのメモリ容量は変更できません。ストレージは全モデルでカスタマイズ不可です。
つまり、すべてのモデルにHDDが必ず搭載されることになります。タブレット端末としても利用する本製品において、HDD非搭載を選べないことに抵抗を感じるかもしれません。しかし近ごろのHDDであれば、通常の使い方で物理的に損傷することはほぼないはずですし、OptaneメモリやSSDとの併用によってパフォーマンスの問題もないでしょう。