Appleは例年通り、9月に新型iPhoneを発表するとみられている。
2017年9月にはiPhone 8、iPhone 8 Plusに加え、次世代のiPhoneの方向性を決定づけると言われたiPhone Xが登場した。iPhone Xでは、10年間採用し続けてきたホームボタンを排除した全画面デザインを採用し、TrueDepthカメラによる3D顔認証を搭載する。また、新しい操作方法を提案し、高度なセキュリティを実現していた。
2018年の新モデルは昨年と同じように3モデルがラインナップされると予想され、有機ELディスプレイを搭載するiPhone Xの後継機種(「iPhone XI」?)、その大画面モデル(「iPhone XI Plus」?)、そしてTrueDepthカメラと全画面液晶ディスプレイを搭載して価格を抑えた大画面モデル(「iPhone 9」?)の構成になるとの見方が大勢を占める。
スタンダードな画面サイズを4.7インチから5.8インチへと拡大しながら、全画面デザインを採用して大幅なデバイスサイズの拡大を抑え、更なる大画面モデルを登場させることで、買い替え需要を喚起するのが次回のアップデートの主眼ともいわれている。
iPhone 5sまでは4インチサイズを守ってきたが、2014年にiPhone 6シリーズで最大5.5インチまで画面サイズを拡大させ、iPhoneの販売台数を大幅に伸ばした。画面サイズの拡大は、これまでiPhoneの販売を押し上げる原動力になってきたのだ。もっとも、スマートフォン市場が飽和している現在においては、年間2億1,000万台というiPhoneの販売台数を維持するための施策、と考えた方が良いかもしれない。
直近の調査によると、AndroidからiPhoneへの「スイッチ」は、iPhoneの新規販売の15〜20%を占めると言われている。Consumer Intelligence Research Partnersの2018年3月までの調査によると、AndroidユーザーがiPhoneに乗り換える際、iPhone 6/6s PlusやiPhone 7 Plusといった、価格の安い大画面モデルに注目が集まっているという。
iPhone 9と目される6.1インチの全画面液晶モデルは、価格を抑えることで、より多くのAndroidユーザーの取り込みを見込める、戦略的なモデルとなりそうだ。