現在多くのヘッドホン・イヤホンに採用されているダイナミック型ドライバーは、beyerdynamic創業者のオイゲン・バイヤー氏により発明されました。それから80年余、ダイナミック型ドライバーの基本的な仕組みはそのまま利用されており、beyerdynamic製イヤホン・ヘッドホンにも強力な磁束密度を誇る「テスラドライバー」として息づいています。

  • aptX HD対応のBluetoothワイヤレスイヤホン・ヘッドホン

    beyerdynamicのaptX HD対応ヘッドホン「Amiron wireless JP」

そのテスラドライバーを採用したBluetoothヘッドホン「Amiron wireless JP」が発表されました。既発売の有線接続ヘッドホン「Amiron Home」のワイヤレス版として設計されているため、テスラドライバーなど基本スペックは共通です。有線接続にも対応しており、そのときはハイレゾ再生も可能です(ドライバーの再生周波数帯域は5Hz~40kHz)。

  • aptX HD対応のBluetoothワイヤレスイヤホン・ヘッドホン

    マイクロベロア製のイヤーパッドにより適度な側圧で装着できます

Android 8.0スマートフォンを使いaptX HDで接続し試聴してみると、しっかりした低域と奥行きある音場に驚かされます。Amiron Homeの音を思い出すと、音の輪郭の描写にやや淡泊な傾向はありますが、あちらは開放型でこちらは密閉型、有線接続と無線接続の違いもあります。

  • aptX HD対応のBluetoothワイヤレスイヤホン・ヘッドホン

    他のbeyerdynamic製品同様、ドイツ・ハイルブロンの本社工場で1つ1つ手作業で製造されます

とはいえ、こちらにも有線接続という選択肢があるのですから、カジュアルなユースケースが増えたと手放しで歓迎していい話です。スマホ向けアプリ「MIY」(Make it Youres)でユーザに最適化したサウンドにカスタマイズできるなど、新たな可能性も手に入れています。

気になる価格ですが、「欧州と同じか若干高い程度」(ブース担当者)とのこと。発売時期は2018年夏ごろを予定しているそうで、期待が高まります。

  • 発売日 : 2018年夏ごろ
  • 重量 : 未発表(有線版のAmiron Homeは約340g)
  • 対応コーデック : SBC、AAC、aptX、aptX LowLatency、aptX HD
  • カラー : ブラック
  • 連続再生時間 : 最大30時間
  • ドライバー : ダイナミック・密閉型(テスラドライバー)
  • ノイズキャンセリング機能 : なし
  • 推定市場価格 : 欧州価格(699ユーロ)と同程度
  • 発売元 : ティアック