Appleが数年来取り組んでいる直営店の改革のなかで、店舗のスタイルを変えることに加え、店舗でのアクティビティを明確に定義し、顧客体験の向上や、ストアの活用をより深める施策を採っている。その中で最も象徴的な位置を占めるのが「Today at Apple」だ。
これまでもApple Storeでは、製品の紹介や使い方を紹介する自由参加のワークショップが開催されてきた。またストアの担当者が様々なイベントを、顧客やベンダーなどと企画し、Apple製品の活用やビジネス、カルチャーなど、Appleがあるシーンを伝える場を提供してきた。こうした店舗の施策を統一したのがToday at Apple、と位置づけられるだろう。
ワークショップ型や、アーティストによる実演など、顧客への学びを提供したり、クリエイティビティなどに刺激を与える要素が強まり、またビジネスや教育といったAppleが力を入れている領域のアピール、あるいは店舗がある周辺地域のコミュニティ醸成といった狙いもうかがえる。
火曜日の夜のイベントは、前述の通りTeachers Tuesdayに加え、Apple Storeのクリエイティブ担当者「Creative Pro」によるiPadとGarageBandを用いた即興音楽セッション。そして最後はシカゴで日本人とメキシコ人の間に生まれラッパーとして活動しているTowkioのライブパフォーマンスが披露された。
日本の太鼓や琴などを活用したアップビートから始まり、中盤はスロウテンポでゆったりと浸れる音楽、そして終盤再び次のライブプログラムに向けた盛り上がりと、iPad1台で自在に音楽で空間の雰囲気を操る様子には驚かされた。