そして一番の驚きはやはり、M-1と比べてM-2のほうが、音がますます良くなっていたことです。本体にはBA型のフルレンジドライバーを1基搭載。その構成はM-1と変わりませんが、M-1よりもさらに小さくなった本体に搭載するため、ドライバーユニットはM-2でまた新しいものに入れ替えて、低音再生を強化しています。M-1と同じくBluetoothの高音質コーデック、aptX/AACによる接続をサポートします。

  • 完全ワイヤレスイヤホン「EARIN M-2」レビュー

    Xperia XZ1でEARIN M-2のaptX接続による音を確認しました

そのサウンドを、aptX再生に対応したソニーのスマホ「Xperia XZ1」とペアリングして確かめてみました。初代M-1の自然なバランスはそのままに、ボーカルは一段と前に出てきて、低音はさらに深く沈み込む立体的なサウンドになっています。音の彫りが深く、打ち込みのインパクトが切れ味を増したようです。

さらに、ボーカル、ピアノ、ギターなどメロディを奏でる楽器の音は輪郭の明瞭度がアップして、引き締まった弾力感が心地よし。アグレッシブなロックやジャズの楽曲を聴いてみると、M-1の上品さを(よい意味で)かなぐり捨てた、ワイルドで熱量の高い攻めに転じたサウンドに化けた印象を受けました。

完成度はトップクラス

今回、EARIN M-2を入手してから2週間、毎日使い込んでみました。いまでは長時間聴いていても疲れないナチュラルなサウンドにすっかり耳がなじんでいます。

使い勝手のところでも、M-2はイヤホンの左右側があらかじめ決まっていないので、ケースから取り出してから音が鳴らせるようになるまでのインターバルが短く、とても便利に感じています。その仕組みは、イヤホンに内蔵されているポジショントラッキングセンサーが左右どちらの耳に装着されているかを判別して、左右側を自動的に割り当てるというものです。

  • 完全ワイヤレスイヤホン「EARIN M-2」レビュー

最新モデルのEARIN M-2は、もともと発売当時のレベルとしてはとても高かった初代モデルのできばえを、軽々と超えてきました。唯一、連続音楽再生が最長12時間というバッテリー仕様がM-1から据え置きです。とはいっても、飛行機による長時間フライトの間でも、バッテリー切れを心配しないでもよいレベルに達しています。ふだん使いで不安や不満は感じないでしょう。

EARIN M-2は、いま発売されている完全ワイヤレスイヤホンの中でも、トップクラスの心地よいリスニング体験が味わえる製品として、太鼓判を押したいと思います。