5位に推したいのが、サムヤンの「8mm F2.8 UMC FISH-EYE II」。このレンズはちょっと前から販売されているもので、決して新しくはありません。しかし、ケンコー・トキナーのブースの一角に置かれていると、なぜか胸騒ぎを引き起こすのです。
現在、私は富士フイルムのミラーレス一眼「Xシリーズ」を仕事でもプライベートでもメインとして愛用しています。純正のXマウントレンズの写りは素晴らしく、フィルムライクな絵づくりとともに、描写にはたいへん満足しています。しかし、残念なことがひとつ。純正レンズのラインアップにフィッシュアイレンズ(魚眼レンズ)がないのです。
撮影した画像が円形となる円周魚眼レンズとまではいわないものの、通常の四角い画面となる対角線魚眼レンズはやはり欲しいところ。個人的には、組写真のように複数の写真でテーマを展開する場合、時として1~2点ほど魚眼レンズで撮影した写真があると、作品によい変化をもたらすように思えてならないからです。
これは、まさにそのように考える自分にとって注目すべきレンズといえます。MFオンリーながら写りは定評あるし、何よりコンパクトなのがうれしいポイント。Xシリーズと同様に魚眼レンズのないキヤノン「EOS Kiss M」「EOS M」シリーズや、APS-Cフォーマットのソニー「α」ユーザーも検討してみるとよいでしょう。
(写真・文/大浦タケシ)