Armは、IoTデバイス管理サービス「Mbed Cloud」、およびIoTデバイス向けのオペレーティングシステム「Mbed OS」をそれぞれ拡充し、複数の新機能を追加したことを発表した。

  • Arm、「Mbed Cloud」と「Mbed OS」をそれぞれ拡張

    Arm、「Mbed Cloud」と「Mbed OS」をそれぞれ拡張

このたび発表されたMbedでは、Mbed Cloudが従来のパブリッククラウドに加えて、プライベートクラウドへの実装にも対応している。この機能拡張により、企業は自社データセンターのファイアウォールの内側で構築したプライベートクラウド上にMbed Cloudを実装できる。同ソリューションは柔軟性が高く、企業が自社で抱える既存ハードウェアのみならず、第三者ベンダーの外部IaaS(Infrastructure-as-a-Service)にも実装が可能となる。

また、演算リソースに制約のあるレガシーデバイスであっても、IoTの一般的なプロトコルスタックを使用可能にする新機能「Mbed Client Lite」を用意し、近日中にサポートを開始する予定となっている。これにより、物流用パレットや血糖値計、流体バルブなどに単機能の用途で組み込まれたセンサーでも、データの送受信や簡単な計算に対応できるようになる。

さらに、Mbed OSの最新版では、セルラー方式のLPWA(省電力・広域)通信規格であるNB-IoT(CAT-NB1)やCAT-M1をサポートしたことで、デバイスの場所を問わずIoT接続を実現する。IoTで一般的に使われる通信規格に対応したモジュール製品群向けソフトウェアを順次用意するとともに、さまざまな通信規格を必要とするIoTデバイスの設計者に向けて、近日中に提供を開始する予定となっている。