村田製作所は、Phone Appliおよび親和福祉の会親和保育園(以下、親和保育園)と、仮想センサプラットフォーム「NAONA」の実証実験を開始することを発表した。

  • 仮想センサプラットフォーム「NAONA」

    仮想センサプラットフォーム「NAONA」

村田製作所が提供する「NAONA」は、これまでデジタル化できなかった場の雰囲気や盛り上がり、人間同士の親密度などの情報を計測・判別し、それらを可視化してデータとして提供するプラットフォームサービス。人が機器を身につけなくても、各所に配置したセンサで、ヒトやモノの関係性等をセンシングできるようにすることを目指している。

今回の実証実験では、音声データから抽出した特徴量を用いて「ヒト-ヒト」の関係性情報をデータ化し、 そのデータの活用の仕方を検討するという。

Phone Appliと村田製作所は、音声特徴量(会話の方向、ボリューム、テンポ、トーン等)をもとに、会議における会話の質やコミュニケーションの質を分析し見える化する実証実験を行う。Phone Appliでは、NAONAの「ヒト-ヒト」の関係性を可視化する機能に着目し、Phone Appliが取り組んでいる働き方改革のひとつである1on1ミーティングにおいて、NAONAを使った「会議の質の見える化」に取り組む。

また、親和保育園と村田製作所は、空間内の「ヒト-ヒト」の関係性を可視化するNAONAを用いることで、従来の保育士による子どもたちの見守りに加え、他の職員にも遠隔から子どもたちのいる室内状況を把握できるかを検討する実証実験を行った。

子どもたちの室内での状況を監視カメラやウェアラブルデバイスを用いずに、より自然な形でセンシングし、子どもたちの雰囲気や感情の変化を遠隔からでも把握できるようにすることで、保育園全体で子どもたちを見守り、必要な時に必要としている場所に手を差し伸べることができる取り組みを、連携して進めていくということだ。