Face IDは、メイクやメガネなどのアクセサリを身につけたり、髪型が変わっても、本人であると認証してくれるふれこみだ。大きく変化すると、パスコードが求められ、Face IDのモデルを学習させるという。

そこで、筆者の顔に色々変化を付けて、Face IDの認識を試してみた。

Face ID Challenge - iPhone Xの新しい生体認証はどこまで認識してくれるのか

まず、標準ではiPhoneの方を本人が向いているかを認識するオプションがONになっている。そのため、目をつむっているとロック解除されないことが確認できる。次にメガネやサングラス。これらをかけても認識された。例えばサングラスをかけながら目をつむると、やはりロック解除はされない。サングラスをかけていると、人からは、その人が目を開けているのかつむっているのか認識することは難しい。しかしiPhone XのTrueDepthカメラは、その人がiPhoneのことを見ているかどうか、きちんと認識できるのだ。

また、片方の頬を手で隠してもロック解除ができた。おでこも問題なかったが、目や口元を手で隠すとロック解除は行われなかった。ただし、上唇をマスクからはみ出して認証を試みたところ、ロック解除された。

アメリカでは日常生活において、マスクをする機会は限りなく少なく、医療現場や工事現場で見かける程度だ。しかし日本では、冬の風邪やインフルエンザの季節、花粉や黄砂の季節には街にいる多くの人々がマスクを着用している。また喉の保湿のために、年中を通して着用している人もいるだろう。そうした習慣がある日本においては、Face IDでのロック解除やApple Payの認証を行う際、毎回マスクを外すかずらさなければならなくなる。これから冬の季節に、Face IDと日本での生活習慣がどのように影響するのか、おそらくAppleにとっても興味深いデータがもたらされるのではないか、と思う。

最後に、ひげを剃ってみての認証を試してみたが、あっさりとロック解除が行われた。筆者が思いつく限りの変化は、ことごとく見抜かれ、ロック解除されてしまった。