NXP Semiconductorsは、パスポートやIDカードの設計を変革する超薄型非接触型チップ・モジュール「MOB10」を発表した。

同モジュールの厚さは、現行製品比20%薄い200μmで、同社ではパスポートの個人情報ページやIDカード向けの超薄型インレイへの搭載に最適だと説明している。また、薄いのみならず、セキュアで偽造や変更が困難なeDatapages、eCovers、IDカード・インレイを可能にし、電子文書の偽造を防止することが出来るほか、新しいセキュリティ機能の追加も可能だという。さらに、パスポートなどでは、セキュアマイコンとそのアンテナの統合も可能であり、これによりICをパスポートの表紙から、パスポート内部の個人情報データページに移すことができるようになるという。

なお、同モジュールは、新しいセキュリティ/耐久性機能とともにポリカーボネート技術をサポートしており、メーカーは設備の入れ替えを行わずに、追加することができるため、コストの増大や生産速度の低下を招かずに複数の製品のサポートが可能になるとしている。

NCPが提供するMOBモジュール製品ラインアップ。MOB10は、従来最薄のMOB6と比較して50μm薄くなっている