まずは、「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」(SEL100F28GM) から見ていこう。この大口径単焦点のSTFレンズは、アポダイゼーション光学エレメントを採用していることが特徴。合焦部以外はモリモリとボケるほか、F値ではなく、T値がプリントされており、アポダイゼーション光学エレメントの効果がT5.6~T8の間でとくに発揮される。

また、マクロ切り換えにより約57cmまで寄れるため、100mmという焦点距離のわりにフットワークの軽いレンズだ。個体差かもしれないが、筆者が使用した限りだと、ターゲットまで5.1m以上の場合で前ピンになりがち。その点だけ注意していれば、お手軽にボケて、合焦部の解像感は良好なレンズというインプレッションを得ている。

「FE 100mm F2.8 STF GM OSS」(SEL100F28GM)。α7R IIと組み合わせて撮影した

モデルの前後にオブジェクト、光源があるといったシーンだった

前後のボケ具合のテスト。今回の状況だと、前ボケが溶けすぎだろうか。レンジと形状を選ぶ。点光源のボケ具合も独特

T5.6のままでも十分に解像するため、余剰リソースを背景作りの検討に回すというもやりやすい