グーグルは29日、Androidスマートフォン向けに日本語版Google アシスタントの提供を開始すると発表した。機能を見る限り、これまでの音声検索の「OK Google」と変わらないような気がするが、何がすごいのか。

Google アシスタント日本語版が遂にリリース。Android 6.0および7.0に対応し、順次、様々な端末で利用可能になっていく

Google アシスタントとは

Google アシスタントは、知りたいことを調べたり、やりたいことをサポートするパーソナルエージェントとも言える機能だ。対応スマートフォンのホームボタンを長押しするか「OK, Google」と呼びかけることでアシスタントを呼び出すことができる。

呼び出したGoogle アシスタントに、「○○までの行き方を教えて」といえば、目的地までの行き方を示してくれる。「北海道の写真を見せて」と言うと、Google フォトから該当の写真を探し出してくれたりする。お母さんに「×××」とメールしてと伝えるだけでメールを送ってくれたりもする。ほかにも、自分の名前や好きな食べ物など覚えてくれる。

天気予報の検索やルート検索などを表示してくれる

音声を通じて、様々なアクションを手助けしてくれるのがGoogle アシスタントだ。しかし、である。ここで気づいた人もいるのではないだろか。これまでの「OK Google」による音声検索と何が違うのか、という点だ。

ルート検索、天気予報の検索、リマインダーの設定、予定の作成、メールの送信といった機能は実はこれまでもあったわけだ。Google アシスタントの特徴はどこにあるのか。

Google アシスタントの特徴は?

Google アシスタントの特徴、それは"文脈"の理解である。利用者個人が「今、置かれているのはどんな状況なのか」「今、何を求めているのか」を理解して返す能力だ。

たとえば、次のようなやりとりからもそれが分かる。「札幌市内で人気のジンギスカンのお店を教えて」と聞くと、Googleアシスタントは「札幌市内で人気のジンギスカンのお店を検索しました」と候補をいくつか返してくる。次が重要だ。

Google アシスタントのすごさは検索結果を返してくれることだけではない

「最初のお店」と話すと、先ほど提示してきた店舗について「こちらはジンギスカン○○です」と店舗名を返してくる。この段階で"最初のお店"が指すのは"ジンギスカン"のことであると理解しているわけだ。