日本市場における白物家電の展開はこれからが本番

韓国では、発売して5年という月日をかけて、大ヒットにつながったLG styler。日本では発売されたばかりだが、はたして受け入れられるのだろうか。

「必須家電になると予想しています」とイム・サンム氏

「日本は韓国と環境が似ています。スーツを着る方が多く、子どもも制服を着ます。また、韓国ではすべての飲食店でタバコを吸うことが禁止されていますが、日本ではレストランや食堂で喫煙できるスペースもあり、タバコのニオイが気になるという方も多いですね。

衛生や清潔に対して関心が高い日本では、韓国よりも早く受け入れられるのではないかと予想しています。販売方法については、さまざまな企業と提携したり、企業の福利厚生のサービスとしてLG stylerの導入を提案したり、できるだけ多様な形で展開していきたいと考えています」(イム・サンム氏)

ただし、日本においては販売台数だけにこだわっているわけではないという。日本は世界的に見てもLGブランドの白物家電に対する認知度が極端に低い。そのため、LG stylerは、LGブランドを広く知ってもらうための戦略製品としての役割を担っている。

「日本市場における白物家電は、日本国内ブランドがシェアを占めていることは把握していますが、LG stylerは新しいジャンルの製品です。今までにないジャンルの市場で、知名度を上げたいと考えています。今後、洗濯機を日本市場に投入する予定があります。そのための布石としたい」(イム・サンム氏)。

LGエレクトロニクスのショールームも見学したが、日本では見ないような斬新でユニークな製品が多く、勢いを感じた。こういった白物家電が日本市場で受け入れられるのか、これからの展開に注目したい。

実際に使用しているご家庭から、親子が登場。「夫のスーツをドライクリーニングに出す手間が減りました。ドライクリーニングと違い、スチームなので化学溶剤を使わずにすみます。ニオイも消えて、脱臭剤なども使わなくなりました。安心して使えます」

仕事をバリバリこなす独身女性を「ゴールドミス」と韓国では呼ぶ。チョ・ヨナさんもその一人。「会食が多く、服についたニオイが気になっていましたが、LG stylerを使うようになってから気にならなくなりました。黄砂に敏感な体質なので、衣類から黄砂のような微粒子も落としてくれる点も助かっています」

ショールームでは、日本では販売されていない白物家電を見学することができた。日本の家電よりサイズがどれも大きめだが、ユニークで使い勝手のよさそうなものばかりだ。

2つドラム層を備える「LG TWINWash」。小物や色物を分けて同時に洗濯できる

冷蔵庫も、ただ冷やすだけではなく独創的な仕様だ。扉部分をノックすると……(写真右上)、扉の片側がパッと明るくなり、中が見える(写真左下)

空気清浄機は上にサーキュレーターがあり、空気は360度吸い込めるので効率がよい

壁掛けエアコン。丸い部分には好きな写真や絵を入れることができる