ソニーモバイルコミニュケーションズがMobile World Congress(MWC) 2017で発表したXperiaスマートフォン「Xperia XZ Premium」や「Xperia XZs」。この2モデルはカメラシステムとして新たに「Motion Eye」を搭載している。

これはGレンズ、センサー、画像処理エンジンBIONZ for mobileを一新し、システム全体としてブランド名をつけたものだ。このMotion Eyeについて、同社UX商品企画部門UX商品企画2部統括部長の安達晃彦氏、Product Development技術2部主任技師の高野浩司氏およびソフトウェア開発4部の鈴木淳也氏に詳細を聞いた。

話を聞いた安達晃彦氏(写真左)と高野浩司氏(中央)、ソフトウェア開発4部の鈴木淳也氏(写真右)

Xperia XZ Premium

今回、Motion Eyeに新搭載された「鍵」となるパーツが、ソニーが会期直前に発表した世界初の3層構造のメモリ積層型CMOSセンサーだ。

新しいセンサーは、通常は撮像素子と回路という2層構造のセンサーの間に、DRAMを積層して配置したもの。ソニーはこれまで、RX100などの高級コンパクトデジカメ向けにメモリ一体型CMOSセンサーを開発しており、これは2層構造のセンサーにDRAMを配置したものだが、この設計だとスマートフォン向けの小サイズセンサーでは十分な量のメモリを配置できなかった。

メモリ積層型CMOSセンサーの構造。プロセス自体で3層構造にしている