極寒の江川海岸でタイムラプスに挑戦

日没時にはぜひ試してみたい機能があった。先ほどと同じくインターバル撮影機能を使って、日没から夜の帳が下りる一連の流れをタイムラプス動画にするのだ。

FR100をセットし、インターバル撮影を開始。

……したところまではよかったのだが、ここで我々はおそろしいことに気がついた。

寒いのである。

この日は気温が特に下がる日であり、さらに海風の冷たさが容赦なく体温を奪っていく。さえぎるものは何もなく、まさに凍るような寒さだ。冷凍庫の中にいるような感覚である。

同行した編集部のOさんは「少しでも風にあたる面積を少なくしなければ」としゃがみこんでしまい、Hさんは途中から「やばいっす」しか言わなくなってしまった。

筆者は一応、こんなことはあろうかと手持ちの服の中でもっとも暖かい格好をしてきたのだが、そんな対策をあざ笑うかのように冬の海の寒さが突き刺さる。

美しい日没ではあるものの、もはや感動する余裕もない

日没から夜になる流れをタイムラプスに収めたらすぐにでも撤収したいところだが、こういうときに限って妙に日没までが長く感じる。正直、これほど強く「太陽よ、速く沈め」と願ったことはない。というか、「沈んだ」と思ってから暗くなるまでが長いのだ。太陽ってすごいんだな。

寒さで思考がマヒしながら、さらに30分――。

そろそろ本気で体がまずい状態になりかけたところで、やっと完全な日没を迎えた。

タイムラプスはここで終了!


死にそうになりながら撮影したタイムラプス動画をどうぞ。今回はフルオートで撮影したが、マニュアルで撮るとさらに完成度を上げられるだろう。

FR110Hの超高感度で暗闇の記念撮影

……最後に記念撮影をして帰ることに。

江川海岸は明かりらしい明かりがないため、日没後は本当に真っ暗になる。遠くに工場の光だけはあるが、それしかないので手元すらよく見えない。

こんな状況で普通にスマホで写真を撮ろうとすると……。

スマホで撮るとこれが限界

こんな感じになる。これでも肉眼よりはまだ明るいくらいなのだが、しかし明るくするのもここまでが限界だったようだ。

で、ここでFR110Hの出番である。こいつは画素数を190万画素に抑える代わりに、ISO51200という超高感度で撮ることを可能にしたカメラなのだ。

真っ暗とは思えないほどの明るさで撮れる

FR110Hを使うとこれくらいの明るさになる。これだけ見ると左に街灯でもありそうだが、実際はほぼ完全な闇である。いやーすごい……。

記念撮影も済んだところで江川海岸を離脱!

本当は今日の予定としては本当はここまでだったのだが、あまりにも体の芯から冷えてしまったため、急きょを予定を変更。木更津の温泉とおいしい浜焼きで体をケアしてから帰ることにした。

乾杯を全天周で

こういうときでもFRシリーズを使うと、なかなかおもしろい写真になる。

やっと体も生き返ったところで、再び帰りのドライブ。FRシリーズにはスマホに自動で写真を送信する「エクシリム オートトランスファー」があるため、PCに移して……みたいなことをしなくてもいいのだ。

FRシリーズは、「こんなふうに撮ってみよう」とか「こんなふうに撮ったらどう写るかな」とか、これまでと違った写真の楽しみ方ができるカメラだった。

取材協力 江川海岸(江川漁業協同組合)

木更津市にある江川海岸は、東京湾に残された唯一自然の干潟を利用し春から夏にかけて潮干狩りが楽しめます。潮が引いた干潟には、アサリはもちろんハマグリも採れたりします。また、子供達が喜ぶヤドカリなどたくさんの生物が生息しています。潮干狩場まで渡し船(有料)を運航していますので、干潟を歩くことがちょっと苦手な方には大変喜ばれています。乗船時間は2~3分と短いですが遊覧気分を味わえます。江川海岸では、毎年4月中旬頃から6月末にかけて「黄金のはまぐり探し」のイベントを実施しています。金・銀の蛤を見つけた方には「江川漁協謹製焼海苔」をプレゼントいたします。ぜひ、「江川海岸」での潮干狩りを満喫して下さい。

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