ソニー「Cyber-shot RX100」シリーズは、ポケットサイズの小型ボディに1型センサーと明るいズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラだ。その5代目として「RX100 V」(DSC-RX100M5) が登場。AFや連写機能の強化によって、どんな写真が撮れるのか。実写レビューをお伝えしよう。
24コマ/秒の高速連写に新対応
新発売された「RX100 V」の最大の見どころは、AFと連写がそれぞれスピードアップしたこと。AFは、コントラストAFと像面位相差AFを組み合わせた「ファストハイブリッドAF」をシリーズで初搭載した。
コントラストAFのみだったこれまで製品でも少しずつ高速化し、特に2015年に発売された4代目「RX100 IV」では空間被写体検出アルゴリズムによって大きなストレスを感じない合焦速度を実現していたが、今回のRX100 Vではさらに軽快なAFとなった。
試用では、特にAF-CモードやAF-Aモードでの動体追従性の向上をはっきりと実感できた。横移動だけでなく、カメラに向かってくるような動きに対しても高い確率で合焦する。
AF測距点については、これまで以上に細分化しつつ範囲を広げており、画面の65%をカバーする315点に増加。画面の端にある被写体に対しても、AFロックをせずに素早くピントを合わせられる。
連写は、新開発フロントエンドLSIの採用と画像処理エンジンの最適化によって、AE/AF追従で最高24コマ/秒を実現。3代目「RX100 III」までの最高10コマ/秒、4代目「RX100 IV」の最高16コマ/秒に比べて大きく進化した。加えてバッファメモリーが大容量化し、画質ファインの場合でも、150コマまで途切れず連写ができる。
下の写真群は、24コマ/秒で高速連写したもの。実際には、カモメは動き出して飛び去るまで約40コマを、ジェットコースターはフレームインからフレームアウトまで約70コマを撮影したが、その一部を掲載した。