米Appleは12月12日(現地時間)、iOS 10のアップデート「iOS 10.2」の提供を開始した。「TV」アプリの追加(米国のみ)、絵文字の再デザインおよび追加のほか、数多くの安定性の改善とバグの修正を含む。

TVアプリは「テレビの未来はアプリ」というAppleのビジョンを前進させる新しいアプリであり、第4世代Apple TV用とiOS用がある。一言で言い表すと「テレビとビデオコンテンツのポータル」だ。HBO NowやHulu、NBC、CBS Newsなど、ビデオコンテンツやテレビ番組を扱うアプリが増え、Apple TVやiOSデバイスで様々なコンテンツを楽しめるようになったが、アプリをインストールするほどにコンテンツの管理が難しくなる。たくさんのアプリにコンテンツが埋もれてしまって、見始めたドラマの続きを見逃すということが起こり得る。TVアプリは、対応アプリで視聴できるビデオコンテンツ、iTunesで購入またはレンタルしたテレビ番組や映画に一カ所からアクセスできるアプリであり、また新しいコンテンツを発見できる場になる。

iOS用TVアプリ、現時点で提供は米国のみ

絵文字の新デザインは細部まで美しく詳細に表示する。新しい絵文字は、顔、食べ物、動物、スポーツ、職業など幅広いカテゴリで100個以上になる。また、メッセージに「ハート」と「お祝い」の新しいフルスクリーンエフェクトが追加されている。

ミュージックのユーザーインターフェイスが改善されて、操作性が向上している。「再生中」の画面を引き出した状態で、上にスワイプするだけで「シャッフル」「リピート」「次はこちら」にアクセス可能。またライブラリの「プレイリスト」「アルバム」「曲」で並び替え順(タイトル順、アーティスト順など)を選択できるようになった。

iOS 10の強化ポイントの1つであるHomeKitで、カーテン/ブラインド、人の検知、動き、ドア/窓、煙、一酸化炭素、水漏れセンサーなどHomeKitアクセサリ用の通知サポートが追加された。

写真アプリでLive Photosの安定性が向上し、より高速なフレームレートを実現している。「ピープル」アルバムで、同一人物の写っている類似の写真がより正確に分類されるようになった。また「メモリー」でスクリーンショット、ホワイトボード、レシートなどの写真からメモリーが作成される問題が修正された。他にも、メッセージでキーボードが表示されない問題、メールで長押しによるコピー&ペーストがうまく行えない問題、メールのスレッド削除後に間違ったメッセージが選択される問題、FaceTimeに参加している人がぼやけて見える問題、Safariのリーダー機能で記事が空白ページで開いてしまう問題などが修正された。