続いて、iPhoneおよびiOS 10についてに話が移る。iPhone 7は好評で、先日登場したiOS 10.1でベータ版が解禁されたiPhone 7 Plusのポートレートモードなどのカメラ機能をピックアップ。「写真」アプリの「メモリー」機能がすでに4億人に楽しまれているなど、最高のカメラ体験ができることを強調した。またiOS 10の利用者がすでに60%に達しているのに対し、Androidでは最新版たるAndroid 7.0(Nugat)が1%であることを指摘。前述したポートレートモードや日本でのApple Pay対応、「マップ」の日本での交通機関対応など、iOS 10.1の新機能を紹介した。
続いてApple Watch Series 2の好調ぶりに軽く触れてから、Apple TVに話が移る。Appleはこれまで「テレビの未来はアプリにある」と言ってきたが、アプリがTV体験を拡張する一例としてApple TV用Twitterの新機能を紹介。これはNHL、NBA、Bloombergニュース、Buzzfeedのビデオを見ながら関連ツイートを見たり、アンケートなどに応えられるもので、ビデオやニュースとSNSがインタラクティブに融合するとした。
さらに「統合されたTV体験を提供する」として、新機能のアプリ「TV」を発表した。これは新しいApple TVのインターフェースとも言える機能で、TV内ではさまざまなビデオ配信サービスのアプリがチャンネルのように並んでおり、一箇所からすべてのサービスにアクセスできる。アプリごとに視聴中の番組や次の番組が記録されており、画面を下にスワイプするとジャンルやカテゴリー毎の分類にアクセス可能だ。さらに「TV」アプリはiPhoneやiPad用にも提供され、どこにいても自分だけのテレビ視聴環境を再現できる。
ただし、新しい「TV」アプリにはサービス側の対応も必要なようで、デモで確認した限り、Netflixが入っていなかった。世界最大のビデオ配信サービスが含まれないのは少々期待外れだ。また、iOSでも利用できるのはいいが、家族で見ることが多いApple TVと個人で見るiPhoneやiPadを同期すると、何かと問題が起きそうな気もする。家族用の共有アカウントなどを定義しないと面倒なことにならないのか心配だ。
TVアプリのリリースは12月の予定で、米国でのみ提供される。日本の場合、まだSiriの統合検索にすら対応していないサービスが多いこともあり、TVアプリの提供はかなり先になりそうな気配だ。もし日本で配信されるのであれば、各社とも配信サービスをぜひApple TV/TVアプリにフルスペックで対応させてほしい。