米Appleは27日(現地時間)に開催したイベントにおいて、Apple TVとiPhone/iPad向けに新たに提供される「TV」アプリを発表した。複数のアプリを横断してテレビ番組や映画を検索するなど、見たいものをより簡単に見つけ、視聴できる機能を提供する。米国内向けに年内にリリースされる予定。
同社上級副社長のエディ・キュー氏は「Apple TVやiPhoneやiPadでアプリケーションを使うことは私たちの多くにとってテレビを見る主な手段になりました。TVアプリケーションを使えば、さまざまなアプリケーションのテレビ番組や映画を1か所で表示して、次に観たいものを簡単に見つけることができます」と述べている。
tvOSの提供開始以来、Apple TV向けに約8000のアプリがリリースされた。CBSやNBCといった放送局、MLBやNFLなどのスポーツ、huluやNETFLIXなどの配信サービスなど、動画を扱うものも多数含まれる。TVアプリではこれらを横断してテレビ番組や映画を検索し、視聴することが可能になる。
TVアプリを開くと最初に表示される「Watch Now」画面では、各アプリのお気に入りや履歴などをまとめて一覧できる。主なメニューとしては、視聴中のドラマの最新話など次に見るものを再生リストに入れる「Up Next」、お勧めや人気作、Appleのキュレーターによるセレクションを表示する「Recommended」、レンタル・購入した作品を一覧できる「Library」などがある。
TVアプリは米国内向けにOSのアップデートにて12月に提供される予定。対応デバイスはApple TV(第4世代)、iPhoneおよびiPad。各コンテンツはどのデバイスからも視聴可能で、視聴の状況は常に同期されるため、ひとつのデバイスで見始めたものを引き続き別のデバイスで見ることもできる。
また、Apple TVのSiriには新たに「Live Tune-In」機能が追加される。検索から生放送中のニュースやスポーツ番組を表示したり、アプリ横断でスポーツの試合を把握し、「○○の試合を見せて」「今何の試合をやっている?」などと言えば現在のスコアやライブ動画が表示される。また、個別のアプリを操作する手間なく、「CBSニュースを見せて」と言えばCBSアプリのメニューから生放送を表示させるといったことが可能になる。こちらは発表当日より提供が開始されている。