NTTドコモは19日、ドローンを活用した検証を行う「ドコモ・ドローンプロジェクト」を開始すると発表した。合わせて、食料品・日用品などを、福岡県能古島といった離島の個人宅に配達する実証実験を開始する。実施期間は2016年11月から同年12月の間。

同プロジェクトでは、同社の携帯電話ネットワークを活用し、ドローンを使った多様なソリューションを検討。実証実験の一環として、セルラードローンを活用した買い物代行サービスを実施する。この実験では、離島におけるシニア、子育て世帯に対し、電話で依頼を受けた商品を自宅まで配達するサービスを行う。実施場所は、福岡市内にある能古島と九州本島間の約2.5kmの飛行航路、および能古島島内。2018年度をめどに、サービスの商用化に向け検討を進める。

同日開催された発表会では、ドローンの遠隔操作デモも実施された

同社は、「無人航空機における携帯電話の利用に関わる実用化試験局の免許」を2016年9月に神奈川県、千葉県、福岡県の一部地域で取得済み。携帯電話ネットワークを利用した、ドローン運行映像や位置情報などのリアルタイムデータ伝送、遠隔制御などの実証実験が可能となっていた。

プロジェクトではこのほか、防災や減災、農業、物流などの分野において、ドローンを活用した多様なソリューションの提供を目指す。また、通信品質や携帯電話ネットワークへの影響を検証し、ドローン周辺の通信品質や地上の携帯電話ネットワークへの影響を検証。安全に運行できる環境づくりを整備していく。

買い物サービスに加え、同社の携帯電話ネットワークを通じ、リアルタイムデータ転送の実証実験も各地域で行われる