NTTドコモは10月19日、聴覚障がい者向けのスマートフォンサービス「みえる電話」の試験提供を開始した。トライアルサービスとして、専用サイトからモニター募集も開始している。
みえる電話は、NTTドコモの音声認識技術を使ったサービスで、通話相手の発話内容がスマートフォンの画面内にリアルタイムでテキスト化されて表示されるというもの。耳の聞こえづらいユーザーでも画面上のテキストを確認しながら音声で通話できる。利用には専用アプリが必要だが、音声の認識処理はドコモネットワーク上で行われるため、通話相手はアプリ等が必要なく、回線も携帯回線、固定回線を問わず利用できる。音声認識はNTTグループの技術だが、通話回線の低音質に最適されているという。
モニターユーザーは約1,000名を予定しており、聴覚障がい者を優先しての募集となる。ドコモとしては聴覚障がい者2級(両耳全ろう)以下のユーザーを想定しており、事故や火災、救急などの緊急時、周囲に代理電話を頼めない状況での活用を考えているとのこと。今回のトライアルサービスを元に、2017年度以降の本格商用化を目指しているという。テキスト化から外国語への自動翻訳など、派生サービスも期待できそうだ。