手を動かさなくても、音声に反応して知りたいことを知ることができたり、操作をしたりできる音声認識端末。街中でスマホに向かって質問している光景はCMで見かけるが、現実世界ではまだあまり見かけない。とはいえ、企業は相次いで新製品を投入している。果たして音声認識端末は日本で定着するだろうか。新製品を11月に発売するソニーの思惑は。

ソニーの音声認識端末はハンズフリーで身につけられる

ソニーモバイルコミュニケーションズ(以下、ソニーモバイル)は、耳に装着するタイプの音声認識デバイス「Xperia Ear」(エクスペリア イヤー)を発売すると発表した。一見ただのBluetooth型のイヤホンマイクにも見える同製品から、ソニーモバイルはある市場を開拓しようとしている。

「Xperia Ear」11月18日発売。値段はオープン価格だが、2万円前後を想定。

Xperia Earは、スマホにワイヤレスで接続、耳への装着を感知し、音声に反応、さらに頭を振るなどといったヘッドジェスチャーにも対応して操作されるデバイス。

従来のイヤホンマイクでできた通話のほか、耳に装着したことを感知し、ニュースのヘッドラインを読み上げたり、不在着信、メールの受信、スケジュールの有無などを教えてくれる機能がある。

さらには、認識した声から文章をつくり、メールを送信することや、ウィキペディアと提携した検索、グーグルマップと提携したナビゲーションなどもしてくれる。

音声を認識する機能を持つ製品は今までにも出てきているが、小型で耳に装着できるから、デバイスを口に近づけたりする必要がなく、また首を縦に振ったり(はい)、横に振ったり(いいえ)といった人間の身体を使った自然なコミュニケーションも感知するので、より感覚的に情報のやりとりができるのがこのデバイスの特徴だろう。日常のさまざまなシーンで最適な情報のインプット・アウトプットが、よりスピーディにできるというわけだ。