シャープは9月27日、ルームエアコンの新製品「プラズマクラスターエアコン Xシリーズ」を発表した。冷房能力2.2kW~8.0kW(対応畳数おもに6畳~26畳用)までの9モデルをそろえ、10月25日に発売する。価格はオープン、推定市場価格(税別)は230,000円前後から。
新製品では、エアコンの吹き出し口から放出される空気を浄化する機能を強化。エアコンの停止中に、室温20℃以上・湿度70%というカビが生息しやすい環境になると、自動でファンを逆回転して室内機内部のカビを予防する「プラズマクラスターパトロール」という機能を持つ。この機能は2015年モデルで搭載したものだが、新製品では新たに、高濃度プラズマクラスターイオンを放出する機能が追加されている。
同様に、2015年モデルから採用されている室内機内部を自動清掃する機能「風クリーンシステム」は、メンテナンス性を向上。吹き出し口周辺のルーバーやダストボックス、フィルターといったパーツまで、ワンタッチで着脱・分解できるようになった。手作業でも、より念入りにお手入れできる。
取り外したパーツ類。水洗いもできてお手入れも簡単だ |
新製品では、フィルターの自動清掃用ブラシが1本追加されている。メインブラシと連動して、フィルターに付着したホコリや汚れを反対側からからも押し出し、従来機種に比べて約1.3倍の量のホコリを除去できる |
気流制御の機構では「エアロダイナミックフォルム」を採用。空気力学を応用した独自の機構で、風の抵抗を少なくした形状の送風路から滑らかに送り出した風を、一度絞り込むことで圧力を高め、勢いよく遠くまで届ける。シャープのエアコンの特徴でもある上下両開きのロングパネルによって、冷房時は天井方向、暖房時は床方向に、しっかりと空気を送れる。
ロングパネルが上開きの状態。パネル下に取り付けられた風車の様子から、風がパネルの間から吹き漏れていないこともわかる |
シャープのエアコンはパネルが下方向にも開く。風を下方向に押し込めるように届けることができるので、暖房時も足もとをしっかり暖める |
床に設置された風車からも、風が届いていることがわかる。床に敷き詰められた葉っぱ状の素材は、温度が30℃以上になると緑色から黄色に変化するというもの。床面が暖められていることも確認できた |
シャープのエアコンは足もとに特化した温度設定ができるのも特徴 |
霜取り運転には、2つの除霜システムを新たに採用。霜取り運転の時間そのものを短縮する「スピード除霜」と、霜取り運転の前にあらかじめ室温を上げる「プレウォーム」によって、霜取り運転時の室温低下を抑えることができる。
別売の家電ワイヤレスアダプターを接続することで、クラウドサービス「COCORO AIR」に対応。専用アプリと連携し、外出先からスマートフォンでエアコンを操作できる。また、AI(人工知能)で使い方や居住地域を理解・学習した結果にもとづき、設定温度を自動で調整したり、地域に合った運転モードを選択したりも可能。スマートフォンのGPS機能とも連動し、自宅から一定の距離を離れるとエアコンの状態を通知し、スイッチの切り忘れなどを防止できる。
別売の家電ワイヤレスアダプターを取り付けると、クラウドサービスが利用できるようになる |
専用のスマホアプリ。遠隔操作のためのリモコンとなるほか、クラウドに連携することで、電力会社の最新データを反映した電気料金の確認などが行える |
各モデルの推定市場価格(税別)は以下の通り。
- 「AY-G22X-W」(冷房能力2.2kW) : 23万円前後
- 「AY-G25X-W」(冷房能力2.2kW) : 24万円前後
- 「AY-G28X-W」(冷房能力2.8kW) : 24万円前後
- 「AY-G36X-W」(冷房能力3.6kW) : 27万円前後
- 「AY-G40X2-W」(冷房能力4.0kW) : 28万円前後
- 「AY-G56X2-W」(冷房能力5.6kW) : 30万円前後
- 「AY-G63X2-W」(冷房能力6.3kW) : 33万円前後
- 「AY-G71X2-W」(冷房能力7.1kW) : 35万円前後
- 「AY-G80X2-W」(冷房能力8.0kW) : 37万円前後