ダイソン初のヘアードライヤーとして大きな注目を集めている「Dyson Supersonic」。その独特な形状や構造など、ドライヤー界に革命をもたらした新製品に魅了された人も多いだろう。4月に行われた記者発表会に出席した筆者もその1人だ。

Dyson Supersonic。希望小売価格は税込48,600円だが、直販限定で税込59,400円のレザーボックス付きモデルも用意。写真は直販限定モデル

まず、Dyson Supersonicの特徴についてまとめておきたい。通常のドライヤーと異なり、モーターなどの部品をハンドル部分に内蔵。ヘッドはコンパクトで空洞になっており「羽根のない扇風機」のようにモーターが吸い込んだ空気を増幅させて強風を吹き出す。吹き出し口付近には温度センサーを備え、風が78度を超えないように制御。なんともハイテクなドライヤーだ。

ダイソンのヘアドライヤーが風を生み出す仕組み。モーターはハンドル部分に内蔵しており、ヘッド部分に重量を持たせることで重心を下側に移行させる(4月の製品発表会にて撮影)

しかし、試用してみての第一印象を正直に告白すると、「事前に期待しすぎたかな?」と疑問符がつくものだった。筆者が日ごろ使用しているのは、家庭用のドライヤーとしては高級機にあたる1万円台の製品2種類。それらに比べて、Dyson Supersonicは圧倒的に風量があるかというと、それほどでもないように感じたのだ。仕上がりも、いつもの要領で乾かすと、髪全体がモッサリと広がって落ち着かない。

そこで、ヘアメイクのプロである渡辺雅江さんにしばらく使ってもらい、専門的な意見を求めることにした。結論から言うと、渡辺さんはDyson Supersonicの購入を即決。その性能を大絶賛していた。おそらくは、筆者の使い方に問題があったのだろう。渡辺さんのアトリエを訪ね、使い方について相談してみることにした。

ヘアメイクのプロ、渡辺雅江さん。歌手の岡本真夜さんや活動弁士の山崎バニラさんなどを担当している

風の強さは3段階から選べる。最大の「強風」にして、およそ70cm離れた場所に貼り付けた吹き流しに向かって送風するとこんな感じ