NTTドコモは11日、2016夏 新サービス・新商品発表会を開催した。間もなく任期満了を迎える同社の加藤薫社長が、いつも以上に熱弁を振るった今回の発表会。本稿ではその内容を簡単におさらいするとともに、そこから見え隠れするNTTドコモの狙いについても考えてみたい。

NTTドコモは11日、2016夏 新サービス・新商品発表会を開催。Galaxy S7 edgeなど、端末7機種を発表した

スマホを“快適化”する4つの新機能

NTTドコモが、今回の発表会で掲げたキーワードは“暮らしの快適”。その冒頭、スマートフォンを”快適化”する新機能として「VoLTE(HD+)」「スグ電」「おすすめ使い方ヒント」「PREMIUM 4G」を発表した。VoLTE(HD+)では、VoLTEよりさらに高音質で肉声に近いクリアな通話を可能にする。スグ電では、ディスプレイをタッチせずに電話を使えるようにした。おすすめ使い方ヒントは、操作や設定方法が適切なタイミングで画面に表示される機能。PREMIUM 4Gとして受信時最大375Mbpsの高速データ通信を提供する。

ドコモの加藤薫社長は、スマートフォンを快適化する新サービスとして「VoLTE(HD+)」「スグ電」「おすすめ使い方ヒント」「PREMIUM 4G」を発表した

2016年夏モデルとして発表されたのは、スマートフォン5機種(Xperia X Performance SO-04H、Galaxy S7 edge SC-02H、AQUOS ZETA SH-04H、arrows SV F-03H、Disney Mobile on docomo DM-02H)、およびタブレット1機種(arrows Tab F-04H)、モバイルWi-Fiルータ1機種(Wi-Fi STATION HW-01H)の合計7機種。5月19日より順次、発売される。

2016年夏の新商品として発表されたのは、スマートフォン5機種、タブレット1機種、モバイルWi-Fiルータ1機種の計7機種

暮らしを”快適化”する2つのサービス

続いて、暮らしを”快適化”するサービスとして「dリビング」および「iコンシェルの機能拡充」が発表された。dリビングは、dマーケットに新サービスとして追加されるもの。月額450円(税抜)の会員プランは生活トラブルに対応するほか、48種類の暮らしのサポートを優待価格で利用可能。都度利用のビジタープラン(無料)も用意する。目指しているのは、”快適な暮らしを提供する暮らしのサポートプラットフォーム”だ。

dマーケットに新サービスとして追加されるdリビングでは、”快適な暮らしを提供する暮らしのサポートプラットフォーム”を目指している

また、これまで個人の利用サービスとして提供してきた月額100円(税抜)のiコンシェルを家族でも利用できるよう機能拡充する。これにより、スケジュールやメモを共有したり、留守中の部屋を防犯の目的で監視したり、地域の行政情報を取得したり、といった使い方が可能になる。

個人の利用サービスとして提供してきたiコンシェルを家族でも利用できるよう機能拡充する

生活を”快適化”するグループの取り組み

この後、会場では利用者の生活を”快適化”するドコモ・グループの取り組みが紹介された。焦点となったのは健康。ショップジャパンと元麻布の人気レストランが共同で開発した冷凍食品「Hill's Epicure」や、らでぃっしゅぼーやによる「健康弁当+遺伝子検査キット」を、dショッピングを通じて販売すると発表した。この遺伝子検査キットを使って肥満タイプを調べれば、その人に最適なダイエット方法が見つかるという。

ショップジャパンと元麻布の人気レストランが共同で開発した冷凍食品「Hill's Epicure」。dショッピングで販売する

最後に、dヘルスケアパックに新たに12週間で全身を鍛えるトレーニングアプリ「Runtastic Results」が追加されたこと、今月からABC Cooking Studioでオンラインレッスンが開始されたことなどがアナウンスされた。

NTTドコモでは、昨春から「いつか、あたりまえになることを。」というグランドスローガンを掲げている

NTTドコモでは、昨春から「いつか、あたりまえになることを。」というグランドスローガンを掲げている。加藤薫社長は、このスローガンをあらためて紹介するとともに「これまで体験したことのなかった生活の快適さ、感動を実現していくために、ドコモではこれからも新しいことにどんどんチャレンジし続けていきます」と語り、長時間に及ぶプレゼンテーションを締めくくった。