外観は前身モデルと言えるiPhone 5sと変わらない風に見えるものの、細部はブラッシュアップされている。

エッジ部分の面取りがマット仕上げに変更されたほか、細部でブラッシュアップが

表面はマットなフィニッシュになっているが、これはビーズを吹き付けて、サテン調の風合いを演出している。エッジ部分の面取りも、iPhone 5sが鏡面仕上げだったのに対し、マット仕上げに変更された。アップルのロゴ部分もiPhone 6/6sシリーズと同様、ステンレススチール製の別パーツを内側に嵌め込む形になっている。ややもすれば、各パーツのバラバラ感があったiPhone 5sと比べると、統一感のある、より洗練されたものになったという印象だ。さらにiPhone SEでは、新色のローズゴールドが登場した。ユニセックスな仕上がりだが、女性ユーザーにはよりウケが良さそうな感じがする。

背面下部には「SE」のロゴ。iPhone 5sとは「違う」と強調している?

プロセッサはiPhone 6sシリーズと同じA9チップ。64ビットアーキテクチャを採用し、iPhone 5sと比較して、CPU全体のパフォーマンスは2倍、グラフィックスのパフォーマンスは3倍と高速化が図られている。グラフィックスの性能については、「AG Drive」というゲームアプリで見られるよう、異様に凝った背景でもサクサク描画することから、その実力が窺える。

A9にはM9モーションコプロセッサが組み込まれており、これはパフォーマンスとバッテリー駆動時間の向上に一役買っている。連続通話時間は3Gで最大14時間、連続待受時間は最大10日間となっており、これはiPhone 6/6sと同等の性能だ。4インチの本体なのでバッテリーは小さいが、その分ディスプレイも小さいので、省エネという観点からは有利に働くところが大きい、ということか。また、充電ケーブルを接続していない時でも「Hey Siri」と呼びかけてSiriを利用できるようになっている。これは、家の中でどこに置いたかわからなくなったときに便利だ。「Hey Siri、今どこ」と話しかけると、「現在地は○○です」と喋りだすので、すぐに放置した場所が分かる。