スマートフォンはやタブレットは便利な反面、ちょっとした使い方や設定のしくじりで思わぬトラブルが発生することも。人格を疑われかねない恥ずかしい失敗から、金銭や犯罪がからむ深刻な問題までトラブルのレベルは様々だが、ここでは困った事態に陥らないための対策を紹介していきたい。今回は「フィッシング詐欺に引っかからない習慣」について。

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突然、銀行から「個人情報漏洩事件が起こりましたのでパスワード変更を!」や「本人認証をお願いします」といったメールが届くことはないだろうか。多くが「こんにちは!」や「貴様のアカウントの利用中止を避けるため」という銀行らしからぬフランクな文面で怪しいメールだったりする。もちろん、こういうのは銀行を装った「フィッシング詐欺」と呼ばれる犯罪だ。

メールにはURLやボタンが添付され、クリック・タップするとオリジナルそっくりに作られた偽の銀行サイトへ誘導。偽サイトにログインさせることでID・パスワードを詐取する手口になっている。

もっともらしい理由で偽サイトに誘導する、銀行を騙ったフィッシング詐欺のメール

これまでも三菱東京UFJ銀行やじぶん銀行、楽天銀行を騙る手口があったが、2016年3月現在は、りそな銀行を名乗るメールが詐欺界のトレンド(?)らしい。今後も手を替え銀行名を替えで、この手のメールは届くと思われる。

りそなグループでは現在、公式サイト上でフィッシング詐欺の注意喚起を行っている

さて、こういったネットバンキングを狙った詐欺の対策はあるのだろうか。もちろん、銀行を名乗るメールを安易に信じない、というのは大切だが、その他に習慣づけておきたいのが「公式サイトをブックマーク」「公式アプリからの利用」だ。

口座を開設してネットバンキングを行っている銀行のサイトはブックマークに保存しておき、利用する際は必ずブックマークからサイトを開くようにしておく。また、モバイルの場合は銀行ごとに公式アプリが用意されているので、アプリ経由でアクセスするのもひとつの手だろう。仮に本当にパスワード変更や本人認証が必要だった場合、公式サイト・アプリ上でアナウンスや案内があるはずだ。

三菱東京UFJ銀行の公式アプリ

ネットサービスの手続きにおいて、メール上のURLやボタンをタップするのはよくやりがち。しかし、金融機関においてはこういったフィッシング詐欺のメールが横行しているので、くれぐれもメールからのアクセスは基本的に避けておきたいところである。