説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『ロック画面の通知でメールを消すのはイケてないの?』という質問に答えます。

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イケてないかどうかは判断しかねますが、効率的でないことは確かです。理由はかんたん、メールの削除にはユーザ認証が必要だからです。数桁の数字/文字列を入力しなければならないパスコード認証はもちろんのこと、Touch IDで指紋認証するにしてもひと呼吸置かなければなりません。通知を見た段階で開く必要すらないメールと判断しているわけですから、認証処理で時間とバッテリーを消費するのは資源のムダです。

資源のムダとはいってもごくわずかですから、そこに目くじらを立てる必要はありません。むしろ、認証処理に要する時間、そこから生じる"イライラ"によるストレスのほうが見逃せないポイントとなります。

ロック画面の通知を一瞥しただけで「これはいらないな」と判断したメールは、これを左方向へスワイプし、現れたボタンのうち青い「開封済みにする」をタップしましょう。削除はされませんが、認証処理の必要はなく、その後通知画面に表示されることもありません。未読メールとしてカウントされないため、アイコン右上に表示される赤丸(バッジ)の数値も増えません。

要するに、ロック画面で不要と判断したメールは既読扱いにしてしまえという話ですが、この場合メールボックスにそのメールが滞留することになります。放置するとメールボックスの容量が嵩む原因になりますが、これは他の(きちんと目を通した)メールとまとめて削除すればいいでしょう。

なお、フリックしたときに「×」ボタンをタップすると、以後通知センターには表示しないが既読扱いにもしない、という扱いになります。こうすると、「未開封」フォルダで一括削除するという技を利用できますが、他のメールが表示されていることも多いので、あまりメリットがありません。通知画面で小さな「×」を狙いタップするほうが軽くストレスですから、大きめで誤タップが少ない「開封済みにする」のほうがお勧めです。

通知センターの段階で不要なメールをどうにかしたい、というときには「開封済みにする」とストレスがありません